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    イチマンキュウヒャクゴジュウナナンブンノイチ

    絶対当たらない


    さっき郵便局に行ったら、ワイシャツのおじさんがATMを使うすぐ背後に、オレンジのボールを持った眼鏡のいかにも文化系の20代くらいの女性が立っていた。ふたりの距離の近さに違和感をもって見ていたら、あのオレンジのボールってもしや…と気づいた。

    富士山の麓の街に宇宙人が来た話(もうドラマ名が思い出せない)で、コンビニ強盗に投げたやつ! 色付け玉だ!!

    おじさんの作業が終わると、ふたりは奥の扉に入って行ったのでおそらくどちらも郵便局の人。上司が大金を下ろしてその隙に襲われた場合に備えて、部下が色付け玉を持って控えていた。周りに見えるように持っていたから、襲ったら投げちゃうよーの見せつけの意味もあったのだろう。

    しかし、なぜバックヤードではなくわざわざATMを利用したかは謎。それよりわたしが気になったのは、万が一の時に文化系眼鏡女子が犯人に玉をぶつけられる確率の低さだ。玉は1つしか持っていなかった。絶対当たらないと思う。平常時だってそれなりにコントロールが必要だし、そんな緊急事態に!わたしだったら絶対外す。

    ふたりを見てるときから、これを書こうと思っていたから、すっごく写真に撮りたかったけど見つかったら怒られそうだし、どことなく緊張感が漂っていたから、カメラを構える勇気はなかった。ので、郵便局の横に咲いてた向日葵でお茶を濁す。

    書き手

    saico34

    saico34

    神奈川県藤沢市/48歳

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