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    ピーエス

    忘却が最良

    事務所を一緒にやってる相方とは学生時代からの付き合いで、もう四半世紀くらいになる。事務所を一緒にやるようになってからは17年か。仕事にはトラブルはつきものだし、理不尽なことも時々ある。そういう時の私の態度を見て相方はよく「優しすぎるんだよな」という。

    怒りを表明したところで、問題が解決するとは思ってないし、喜怒哀楽のなかで怒がいちばんメリットが見えない。「私は怒っている」と表明しないと伝わらないことはあるだろうが、その怒りすらも自覚したその瞬間からどれだけ持続するかわからない。怒る瞬間にすらそんなこと思ってるから結果的に、客観的に見て「怒ってない」ということになりがち。(実のところ瞬間的にかなり怒ってはいる)

    今日、晩御飯作ってる時に久しぶりにものすごく頭に来ることがあった。珍しく瞬間的に大きな声も出した(反省)。が、ここにディテールは書かない。書いてしまうと読み返してその怒りのディテールが解像度高く記憶されてしまう。そんなことは望んでない。書かないでおけば「なんかこの日は頭にきたことがあったんだな…なんだっけそれ?」となる。

    忘却は人間が備えている能力の中でもかなり良いものだ、というのはこの47年の人生でかなり確信に近く思っている。そんなわけで、とても美味しくできたサルシッチャとトマトソースのリガトーニ は写真なし。

    書き手

    田畠隆志

    田畠隆志

    神奈川県横浜市/47歳

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