「複数の時間を作品に組み込めたら“いる”こととか、“生きている”こととか、“動く”ことが、いえるのではないかと──。」舟越桂
アルキメデスは浴槽から溢れる水を見て「ユリイカ!」と叫んだ。私たちは日々見聞きする言葉に触れては「エフェメラ!」と叫ぶと...
エフェメラ!
エフェメラ!
2025年8月10日
アルキメデスは浴槽から溢れる水を見て「ユリイカ!」と叫んだ。私たちは日々見聞きする言葉に触れては「エフェメラ!」と叫ぶともなしに記録しようと思う。言葉は儚いものであるからこそ、今このときを確実に残してくれるから。
「平和や平等を叫ぶ人間が完璧でなくてはいけない、なんてそれこそ平和や平等に反する、と私は思う。」
柚木麻子
柚木さんのことばが、わたしの心の引っかかりをとってくれた。
世界で巻き起こっている争いについてのニュースを見るたび、「戦争なんてしちゃいけないよな」「戦争がこの世界からなくなりますように…」と思う。でもそれを何かで発信することには、ちょっとした抵抗がある。なんで言いにくいかというと、わたしという人間が、まったくもって “できていない人間” だから。普段の行動がともなっていないのに、調子よく「戦争反対」ということが、なんだか偽善者っぽいよなー、と思ってしまうのだ。正直、きちんとその問題に向き合っているわけでもないし、なんだったら戦争のことを考えていない時間のほうが長い。そして柚木さんと同じように、ときにはマクドナルドだって食べる(柚木さんはお子さんがハッピーセットを好きだからと言っていたが、わたしの場合は自分が食べたいだけ笑)。わたしは戦争を “自分ごと” にできていないのだ。
でも今日からはどんどん言っていこう。思ったときに声にだしていこう。そう思った。
最後に柚木さんのエッセイの一部を引用。この特集すごく良かったので、みんなお気に入りの本屋さんで買ってほしいな。(010)
でも、平和を望む心に、資格や努力なんていらない。だから、思いついた時に、堂々と訴えてほしい。「私なんかがそんなことを言ってもいいのだろうか」と不安になった時は、このエッセイを是非、胸に蘇らせてほしいのだ。
──柚木麻子(暮しの手帖 第37号/いま、「一銭五厘の旗」を立てるなら)
エフェメラ/「一日だけの、短命な」を意味するギリシャ語「ephemera」。転じて、チラシやポスターなど一時的な情報伝達のために作成される紙ものなどを指す。短命だからこそ、時代を映すとされ、収集の対象になっている。
アルキメデスは浴槽から溢れる水を見て「ユリイカ!」と叫んだ。私たちは日々見聞きする言葉に触れては「エフェメラ!」と叫ぶと...
アルキメデスは浴槽から溢れる水を見て「ユリイカ!」と叫んだ。私たちは日々見聞きする言葉に触れては「エフェメラ!」と叫ぶと...
アルキメデスは浴槽から溢れる水を見て「ユリイカ!」と叫んだ。私たちは日々見聞きする言葉に触れては「エフェメラ!」と叫ぶと...