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    同じようでまた違う

    月曜、出勤。やはり座れないなー。とはいえ通常運行という感じでもないのはお盆休みをずらして取得している人がそれなりにいるのかな?

    昨日実家へ発送した荷物について連絡を入れる。家族のグループLINEなのだが、めったにコメントしない父から「今日は母さんのPET検査で、検査後に先生からお話もあるからしばらく帰宅できない」とあり、その後しばらくして母から「午後、時間あったら電話くれる?」と。

    母は13年前にリンパ腫が発覚し、なかなかその診断が確定せず、セカンドオピニオンのために父と福島の医大まで行ったりした。その後、診断が確定してからは順調に回復し寛解していた。以来、定期的な検査は欠かしてないが、この流れは不吉だ。

    はたして午後、母に電話を入れると「再発」。

    転移などではなく元の原発と同位置で診断も迷わずリンパ腫とのことで数日後には入院、そのまま1ヶ月の抗がん剤治療になるとのこと。1日の「面会時間も15分程度しかないし、余計に寂しくなるから来んでいいよ」と言うのを聞いて母は悲観的なところがあるからなあ…と思ってたら「やから、1ヶ月後に来て」と。なんだ、ぜんぜん前向きじゃん。「ま、何も悪いことした訳やないし、薬やら進化したらやろうからのんびり寝とけ。暇つぶしに欲しいもんあったら言うてー」と通話終了。

    夜、母の携帯にビデオ通話で発信したら、いつもなら寝ている時間の父が出て、母は寝室に行ったと言う。父には疲労感が漂う。そりゃそうだよな。13年前、あの大変だった日々が思い出されるよな。意味のわかってないボーイに「じいちゃん、がんばってね」と言わせて通話終了。母には頑張れなどと言えないが父には気合を入れてもらわねばならぬ。

    母の父は先日書いた中国戦線から生還したツワモノであるし、母の母も丈夫で長生きした人だ。だから大丈夫。

     

    書き手

    田畠隆志

    田畠隆志

    神奈川県横浜市/48歳

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