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    風早草子

    風早草子
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    働く細胞


    東横線とか渋谷駅の「働く細胞」の推しっぷりが強い。実写版映画の公開に合わせたキャンペーンらしい。渋谷に行くのに乗った電車は、車内の広告も動画ビジョンも全て「働く細胞」だった。

    働く細胞は、コミック単行本がうちには全てある。これはBLACK、というシリーズで映画化されているのとはちょっと違うが、ノーマル版もある。どこかに貸し出されているらしい。いつ頃買っていたのか記録を調べると、2019年頃だった。長男がまだ中学生、彼がそういうのが好きだから積極的に読んでいたのだろう。ただ漫画は誰かが買うとみんな読むので、働く細胞は我が家は私と妻も含めて全員読んでいる。

    結構面白い。そもそも人間の体内の仕組みが面白いからだと思う。特に免疫系のシステムとか、巧妙で精緻でかつ案外柔軟だ。白血球とかキラーT細胞とかマクロファージとか。多分このシステムを初めてビジュアルに一般向けに紹介したのは、NHKスペシャル人体の最初のシリーズだと思う。当時としては画期的なCGを多用した番組だったと思う。音楽は久石譲だ。調べると1989年か。まだ学生だったな。

    免疫というシステムは、詰まるところ、自己と非自己を識別して、非自己を排除して自己を保つ、というものだ。この世界には私たちの目に見えないだけで、無数の菌や胞子やウイルスが浮遊している。(らしい)しかし、そのほとんどは、無意識のうちに私たちの免疫系が始末して私たちの体を維持している。それを突破するごく一部の突然変異体とかが、新型コロナとか、インフルといって流行を引き起こす。でも、柔軟な免疫系は、徐々にそいつらの顔を覚えて、次からは進入してすぐ殺せるように適応していく。

    まあ、他の生物から餌として魅力的なこんなに大きな有機物の体を、雑菌だらけの世界で他者からの侵略を防いで維持していくためには、よほど精密な仕組みを備えていないとダメだろう、というのは考えてみれば理解できる。そういえば、トムクルーズの「宇宙戦争」という映画も最後のオチはそういう話だった。

    そんなことを考えがちなので、実は手洗いとかマスクをあまり信用しておらず、自分の免疫力を高める肉体内部の強化調整の方が病気予防に大切だと思っている派。もちろん手とかはちゃんと洗いますけど。

    ところで、「働く細胞」の実写映画は、動画ビジョンのPR映像を見ると、阿部サダヲと芦田愛菜が親子役らしい。マルマルモリモリから何年だろう?

    書き手

    海秋紗

    海秋紗

    神奈川県葉山町/57歳

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