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    風早草子

    風早草子
    カザハヤソウシ

    今週も詰め込みすぎ

    シイラだ。シイラのことが書きたいのではないが、日曜日の詰め込み過ぎの象徴?休日に忙しくなりすぎてしまうのは貧乏性なのか?

    日曜日は、双子1号が各中学二人が参加できるバッティング講習会に行くということで6時起き。会場が北久里浜の高校のグランドで、ちょっと行きにくいので、チームメートと二人車で送ってやる。

    妻は今週も、午前と夕方から夜にかけて仕事で、夕食は任されている。そして13:30からは次男の練習試合。今シーズン最終試合なので見に行こうかと。そう考えると走るのは朝。

    中学生を送ったあと、佐島方面へ走る。雲が外れて冠雪した富士山がようやく見えた。快晴で暖かくてとても走りやすい。

    途中、よせばいいのだが、つい浄楽寺の朝市の魚屋をのぞいてしまう。店の親父さんが私の顔を見てすぐに声をかけてくる。

    「兄さん、シイラ一本取っておこうか?!」

    何?シイラが一本300円!?それは買った!どう見ても2キロ以上ある。不人気魚だとしても安過ぎる。シイラがかわいそうだ。まあ食べるんだけど。

    夕食は鶏の唐揚げかなんかで簡単に、と思っていたが、魚フライに変更。成長期の男子が3人いる我が家は低価格で高栄養のタンパク源が大量に必要だ。魚は取り置きを頼む。佐島往復18キロを走って家に帰ると11時。そのままバイクにまたがりシイラを回収に行く。

    シャワー浴びて洗濯機を回す。次男の試合は13:30から。見に行く前にシイラは捌いておいた方が帰ってから楽だ。

    出刃包丁を取り出してシイラを捌く。三枚に下ろす前に皮を剥いてしまう方法を学んだため、以前より簡単におろせる。

    捌いてみると、思った以上に身質がいい。刺身で食べてもおいしそうなくらい。これで300円なのは何かが間違っている。我が家的にはありがたいが。

    あとはパン粉を付けるだけ、という状態にして次男の高校へ向かう。我が家から行くには鎌倉ど真ん中、若宮大路を北上して鶴岡八幡宮の横を通っていくしかない。好天の日曜日、すごい人出と車の混雑だが、バイクはそれに捕まらずに走っていける。

    相変わらず、打ちまくっている四番の次男。五打数四安打でツーベースが2本。結構、ファールを打った末にヒットを打つ。ファールは後ろに飛んだり上に飛んだり色々。ファールはいくら打ってもフライでキャッチされない限りアウトにならない。でも考えてみると、ファールだって、打ち損ないの一種ではないだろうか?他の選手を見ていると、打ち損ない、ミスショットが弱いゴロや内野フライになってアウトになる。でも次男のミスショットは全部ファールになって、内野ゴロや内野フライは打たない。何が違うのだろうか?次男に直接聞いてみたが、意外な質問だったらしく、えっ?と言ってしばらく考え込んでいた。そして結論として自分にはわからん、ということだった。バッティングというのもきっと奥が深いのだろう。

    ちなみに試合を見ていると、チームの他の選手も結構外野にいい当たりを打つのだが、多くは野手の守備範囲で外野フライでアウトになる。だが、次男が打つ打球はいつも野手の手前に落ちるか、外野手の間を破る。何が違うのだろう?不思議だ。これも本人に聞いたら「天才だから」と笑っていた。そーなのか。

    高校野球は12月から2月までは、対外試合ができないシーズンオフということ。次男の高校は試験が始まるので、今日で最終戦。来シーズンも打撃好調で行ってくれたら、見物も楽しみ。長男も高校時代、四番で活躍していたが、こんなに試合は見に行かなかったのは何故だろう?と思ったが、彼の高校は在学中、ずっと校舎の耐震工事が行われていて、グランドにプレハブ校舎が建っており、練習試合は全て遠征だった。平塚とか相模原まで観にいくほど暇ではなかったので、夏大会以外ほとんど見なかったが、行ったら行ったで結構面白かったのかも。

    高校の帰りにオーケーで買い物をしているともう真っ暗。家に戻り、手早く魚の切り身にパン粉を付けつつ、卵を茹でてラッキョウをみじん切りにしてタルタルソース作り。全ての準備を済ませたら風呂に入って、あとはビールを飲みながらフライを揚げるだけ。

    忙しかったけど、フライが絶品でビールがうまくて言うことはない。

    書き手

    海秋紗

    海秋紗

    神奈川県葉山町/57歳

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