30年商店:ロゴ

お便りフォーム

    お名前(ニックネーム)*

    Eメール*

    宛先*

    メッセージ*

    風早草子

    風早草子
    カザハヤソウシ

    秋の振り返り

    盆栽のイチョウが少し黄色くなってきた。

    花が終わったヒガンバナの根元、葉が出てきている。ヒガンバナは冬の間、この葉が青々しているが、5月頃になると全てなくなり地上から姿を消す。

    今年はヒガンバナの開花が遅くて、この日記に咲いたことを書いたのは10月1日だった。ホテル泊の荷物を抱えて東横線の車内で書いていた。線路沿いの土手にもヒガンバナが咲いていた記憶がある。それから20日ほど。激動の日々だった。

    振り返ると、9月27日(金)の時点で、「11月10日」と全国の関係者が認識して家に帰った。その日程だと私の仕事の山は10月29日、つまり来週火曜日で、今日あたり、「そろそろ本気出すか?」と気合を入れてるくらいの感じだったはず。

    しかし、9月29日の夜、ニュース速報が流れて、今回のような事態となった。

    9月30日は全国的にパニックと言っていい状況だった。この業務は、大量の応援要員を投入しないと成立しないのだが、各部局、それぞれ抱えている業務の都合があるので、日程が決まらないと、出せる要員の名前が決まらない。それは業務委託する外部プロダクションも同様。応援者の名前が決まらないと、担当業務の事前説明だってできるはずがない。

    ところが、いきなり日程が早まり、9月30日から、担当者の名前さえ決まっていないのに、業務を動かし始めないとならない状況となってしまった。

    30日は、早朝から出勤して帰って来たのが23時過ぎ。この時、妻が「もうしばらく帰ってこないで仕事した方がいいんじゃない?」と言ってくれた。彼女からその提案をしてくれたことに気持ち的に救われた部分が大きいと思っている。結果的に翌日から10月中14泊ホテルに泊まり家を空けた。妻には大きな負担をかけた。

    それで今回の嵐は乗り切ることができた。自分で言うのも何だが、かなり奇跡的なオペレーションだった。改めて妻に感謝。

    あとは10月26日まで、緊急地震速報やJアラートが一切鳴らずに過ぎることを祈るばかり。

    書き手

    海秋紗

    海秋紗

    神奈川県葉山町/57歳

    ©30YEARS ARCADE