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    風早草子

    風早草子
    カザハヤソウシ

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    日々高まる仕事の緊張感。自分の分身が3人くらい欲しい。(笑)

    もういい年で、修羅場経験も十分なので、いまさら重圧に押し潰されたり眠れなくなったりはしませんが。

    ただ気分転換はしたい。というところで、ちょうどいいものが手に入った。

    日曜日にあった次男の野球部練習試合の動画を、見に行った保護者の方がグループLINEで共有してくれた。

    バックネット裏でカメラを三脚に据えているのか?打った時は適宜カメラも振ってあって見やすい。実況というほどではないが、お父さんが奥さんと会話しながら状況を軽くコメントしている。そしてもちろんチームメイトの歓声や声援も入っている。

    映像は1試合フルの長尺だが、Youtubeのクローズなところにアップされているようで、通勤電車の中でもきれいな画像で見られた。

    そこで、適宜画像を先送りして、次男の打席の場面だけ、スクリーン録画して、単独の動画として切り出す。

    この試合の次男は、センター前タイムリーヒット、レフトオーバー2塁打、セーフティスクイズ、右に流してライト前ヒットと、絶好調だったが、その4本のヒットの場面を切り出せた。

    疲れている時は、こういう我が子の活躍を見て飲むのがいい。写真も好きだが、動画は現場の音が入っていて臨場感や雰囲気がわかるので楽しい。

    打ちすぎてチームメートから「さん付け」で声援を浴びていたり、撮影している方が、「うまい!」とか「さすが」とかつぶやいていたりする。うちの子頑張ってるなー、とか、チームメートに期待されてるなー、とか。

    自分が子どもの頃はまだ世の中にはフィルムの8ミリカメラしかなかった。父がたまに撮影してくれたが、それを見るためには映写機を引っ張り出してスクリーンを用意して部屋の電気を消して、と大事で、気軽に見られるものではなかった。フィルムも高価で現像も必要、そして撮影は5分くらいしかできず、音声は録れなかった。

    私が中学生の頃、家庭用のビデオカメラが出始めて、新しもの好きの父が買って、私の陸上の大会を撮影したりしてくれた。ビデオデッキとカメラが別で、肩にデッキをかけてそれにコードをつないだカメラを回すシロモノだった。

    その数年後、ソニーが8ミリビデオを発売し始めて、「パスポートサイズ」などのコピーで知られた小型ビデオが一気に普及していった。

    でも、撮影メディアがテープだった時代、どんどん撮ったビデオを見るのは大変で、かつ編集機というものが高級だったため、多くの人は大量に撮った子どもの運動会などのテープはあまりその後再生しなかったのではないだろうか?

    PCで編集ができる時代がその後一応来たが、まだスペック不足だったし、テープで撮影した画像をPCに取り込むのに再生と同じ時間がかかるため、よほどのマニア以外はそこまでやってなかったと思う。

    しかし今はスマホで撮った動画が、スマホで簡単に編集できる上に再生も自由自在。ということで、疲れた時に何となく見る鉄板動画がiPadの中に豊富にある。

    小さい頃の双子の可愛い声もすぐに聞けるし、長男の豪快なホームランの動画もすぐに再生できる。思い出が色褪せない、便利な時代だと思う。

    ちなみに長男がホームランを打ってる動画の中で、1日に2本の柵越えを打った時、ややチームメートが引いていて、長男が2塁ベースを回ったあたりで、「あいつ、マジかよ」とつぶやいている声が入っているのが面白い。

    これからも、鉄板動画増えていくと楽しい。

    書き手

    海秋紗

    海秋紗

    神奈川県葉山町/57歳

    ©30YEARS ARCADE