30年商店:ロゴ

お便りフォーム

    お名前(ニックネーム)*

    Eメール*

    宛先*

    メッセージ*

    浮記

    浮記
    ウキ

    ふたり展「いつか話した気がする。」2日目、行ってきた。

     

    晴天。子どもは何かを察したのか首をふるふる振って玄関にむかうことを拒んだ。今日はすべてがカツカツなので、どうしたもんかと玄関で立ち尽くしたあと、ごめんと思いながら玄関をあけてすぐ閉めた。その音であわててやってきた。こんなやり方、ごめんよお。そこで捕まえてもよかったけど、この数分でうんちしてるでやんの。昨日も行く寸前にうんちで2日連続はまずいなあとなり、リビングに戻りオムツを変えた。「今日はママがお迎え!いつもよりはやくお迎えにいくから。で明日明後日はずっと一緒だから」さっきも同じことを伝えたけど今回は「ママ、ママ」というので少しは理解したようす。ママのあとの言葉はでてきてないけど「はやく迎えに来る」みたいな間がある。昨晩も寝る前に「ママは〇〇だいすき!」と言うと「ママ、だーっ。ママ、だーっ」と言ってた。日々成長著しい。抱き抱えてGOGO!と機嫌も直ってそのまま自転車にin。

     

    急いで保育園に迎い預けて満員電車にのりこむ。なぜか横浜方面に住む友人が多いから、埼玉から神奈川に行く時は、言うてたまになのでグリーン車に乗ってokとしている。大田区もギリOKでしょう。グリーン車を使う、ああ快適。

    品川で何か手土産を買おうと降りるも大混雑。朝から何もたべてないので立ち食い寿司に吸い込まれる。立ち食い寿司だいすきだ、うっかりしていたら時間ギリギリになる。結局手土産買えずじまい。でもわたしの場合、手土産あげたい気持ちより自分をかっこつけたいだけなのでは?となり潔くあきらめる。

     

    もりやまていまでの道を歩いているだけで高揚感につつまれる。そしてそれは光の中に建っていた。

     

    しかくい箱に光がガンガン刺していた。言葉を何度もよんでもただすべっていって中々とらえられなかった。階段をのぼったり降りたりみあげたりしゃがんだりぎりぎり触れようとしたり少しさわってみたり。窓がしっかりあいて風がふいているわけではないのに光にあわせて作品がゆらゆら揺れている錯覚におちいった。大きな箱の中がうごめいて小さな箱の中身がトクトク小さな鼓動をうっているみたいだった。縫われた糸が芋虫の動きみたいにちくちくまだ動いているみたいだった。

    ほしばさんと少し話をして、お湯をわかしている蒸気やティーバッグの紙をちぎる音がイメージできた。そうしてようやくことばたちも頭の中にはいってきた。1階からは笑い声が聞こえて、それでも光は力強く射して影をつくっていた。影はやっぱりゆれていた。大きな箱の中でさまざまな手の動きや口の動きが想い出されて白い壁に投影されているみたいだった。

     

    わたしがいた14日10:30のもりやまていはそんな感じがした。めちゃくちゃ個人の感想妄想だけど。きっと12:00にはすべてが違っていたし昨日も明日も違う。外的要因でいろんな顔をみせてくれるのはもちろん、箱の中のあいまいさがそうさせているに違いなく「いつか話した気がする。」だ な あ と じ〜んとした。

    1階に降りる前に「伝えることを放棄しないーーー」の言葉をもう1度読み直したらなんだかブワッときてしまい焦った。

    そのあと色んな人とはなせて、幸せだった。

    いま帰りの電車。どこに飾ろう。ものすんごく気持ちが前向き。この瞬間!この瞬間!と写真を撮らせていただいたのに、見返したらあのうごめきは、トクトクは、写真では感じられなかったので目を瞑ることにする。

    書き手

    migiwa

    migiwa

    埼玉県さいたま市/36歳

    ©30YEARS ARCADE