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    風早草子

    風早草子
    カザハヤソウシ

    祝日出勤!

    日曜日に家で出来なかった、集中が必要な仕事を片付けるため、祝日出勤させてもらうことになっている。とりあえず5時半に起きて台所片付けや洗濯、乾燥機の中のものを片付け、家の用事はちゃんと果たす。長男が帰って洗濯物が増えていて男子の似た肌着が多いため、乾燥機から出した衣類の分類難易度が上がっている。

    我が家の場合、似た肌着の片付けで間違えないようにそれぞれイニシャルのスタンプを、TとかWとかJとか押すようにしていたのだけど、最近は前ほど徹底できておらず無印も多い。ちなみに家族7人はイニシャルが違うが、これは半分偶然で、半分はそうではない。私がSで妻がA、長女がKだったが、そのあと長男、次男がW、Tとなっていた。そこで双子が生まれる時に、ここまできたら、被らない方がいいのでは?と、SAKWTを除いた候補から双子の名前は決め、二人はJとRになった。だからまめにイニシャルスタンプを押していれば識別は楽なはずなんだけど、そういうまめなことはなかなかできない。だからトーさんのマメな選別が重要。

    手を抜くとすぐに「ぼくの○○がない!」となる。肌着はともかく、靴下とか、スタンプも押せないし、似ているし、誰のものか分かりにくい。誰かが新しい靴下を買うと、洗濯物を片付ける時、いつも「これ誰の?」と聞くのだけど、その場にいる家族はわからん、ということも多いので、そうなったら勘で誰かの引き出しに突っ込むしかない。ただ、自分のものではない靴下が入っていたら、そう言えばいいのに、双子たちは以前は平気でそういう他人の靴下も履いていた。長女がよく「なんで私の靴下、アンタたちが履いてるの!」と言っていたけど、彼らは「ボクたちの引き出しに入ってたから、履いていいのかなって思った」とケロッと言い放っていた。

    さすがに中学生になった今は双子もそんなことは言わなくなった。今日は鎌倉の中学で練習試合で遠征。7時10分逗子駅集合ということで、6時に起こして準備させて車で送る。

    こうした用事を諸々片付けて、さあ出勤。本当は今日も妻の仕事の魚調達とその下拵えを頼まれていたのだけど、「長男いるじゃん」ということに気付き、彼に委任した。水産学部生、頼りになる。

    仕事は、長大な業務ハンドブックの大改訂。直すべき箇所は山ほどあり、各章ごとに改訂案とか注釈を入れていくのだけど、法令や行政文書、社内の規程や要領に照らして整合性を取る必要があり、PC上に50個くらいのファイルを開いて作業しなければならない。

    私のようなノリと勢いで仕事をする人間ではなく、几帳面な事務のプロみたいな人材がやるべき、と主張してきたのだけど、そういう応援はいつまで経っても得られず、ついに自分でやらねばならなくなった。

    集中するために、電話も鳴らず、雑音も聞こえない「静寂」を求めて祝日出勤してきたのだけど、予想に反してプロジェクトルームの隣室が稼働していた。隣はエンタメ系プロジェクトで数人の女性スタッフが活発にノリノリで仕事をしており、賑やかでかしましい。隣室との壁は大変薄くて彼女らの声はまる聞こえ。平日はそれも甘受して仕事をしているのだけど、今日は休みだと思っていた。大誤算だ。一旦業務を始めたものの、集中が厳しい。変にクレーマーみたいに思われて萎縮させるのも嫌なのだけど、やむなく隣室を訪ね聞いてみると、夕方までこの調子で仕事が続くということ。それなら仕方ない。こちらが見切りをつけて移動。幸い、いつも100人以上が仕事をしている私の本籍部局のオフィスに行くとは今日は広いフロアが無人だった。

    ガラガラのオフィスで一人目を血張らせてPCモニターを睨んで手を動かし続け、なんとかノルマとしていたところまで到達。お疲れ!

    書き手

    海秋紗

    海秋紗

    神奈川県葉山町/57歳

    ©30YEARS ARCADE