30年商店:ロゴ

お便りフォーム

    お名前(ニックネーム)*

    Eメール*

    宛先*

    メッセージ*

    島縞

    島縞
    シマシマ

    おばちゃん、当選の、準備した鐘はならさないのね。

    商店街のガラガラ抽選会に行ってきた。
    先週、神奈川から友人が来島してくれて、晩ごはんで行った居酒屋さんでいただいた抽選券を握りしめて。

    友人がお魚食べたいと言うことで選んだいつも混み合う人気の居酒屋さんは、主人のお友だちのお店。
    どれくらいぶりかにお伺いした。
    大盛りサラダも、とろんと香ばしいお好み焼きも、ポテトも最後のシメの焼きめしも、どれもこれも美味しかった。
    子どもも一緒に楽しめるメニューはありがたい。
    でも、お酒を一切頼んでない。なのに居酒屋チョイスするって、ごめんなさいである。

    そんな記憶を思い出しながら、駐車場から散歩がてらてくてくと向かった会場。
    おばちゃんがふたり、先客の引いた景品のお菓子を袋に詰めながら賑やかにお話していた。
    「1,000円、おめでとうございます!」
    とかけられた言葉に、無駄にプレッシャーを感じる。
    私たち親子は、11回回して果たしてお菓子以外を引き当てることができるのか?

    娘にやっちゃいな!と回してもらう。
    最初の5回は白一色。ああ、まさか残りの6回も真っ白なのか?
    そう思った時、白じゃない色がころりん。

    600円分の商品券と9つのお菓子をゲットできた。

    「当たってよかった!たくさん持ってきてくれてもね、商品券が全然出ないことがあって、気まずいやら申し訳ないやら。」

    というおばちゃんたちが本当にホッとした表情で。
    そんなおばちゃんから渡された商品券。

    「ほんとに当たってよかったです、ありがとうございます。」

    と、こちらも変なプレッシャーから解き放たれて会場をあとにした。

     

    「美味しそうなおやつ、色んな種類の9個もよかったね。」

    「帰ったら、これ食べる!」

    と、手を繋いで駐車場まで歩いて戻った。
    途中、魚屋さんの前にたむろす猫たちに遭遇。
    顔がブツブツと真っ赤に痛そうなこに、「ケンカに負けちゃったのかな。痛そう。」と娘。
    その奥、茶トラがふくふくしているのを見て、しっかり食べられていることにふたりで安堵した。

     

    書き手

    ひらのあすみ

    ひらのあすみ

    長崎県五島市/44歳

    ©30YEARS ARCADE