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    Sophy's philosophy

    Sophy's philosophy
    ソフィーズフィロソフィ

    blue sky in the mountains

    文字通り雲一つない、ものすっごい青空になった今日、ハイキングをしてきた。子どもたちはソリに乗って雪山を何度も何度も登っては下りを繰り返して、とってもたのしそう。

    わたしたちが1時間くらい友人夫婦と山登りをする間、ソフィはもう一組のお友達家族と一緒にソリに夢中。私たちが離れてるのにも気づかないくらい集中して雪山と親しんでた。

    そのあとは、友人のお家でランチをご馳走になる。彼らはロンドンに住んでいて、休暇にはこうしてイタリアに戻ってきて家族で過ごす。そういう場にわたしたちを誘ってもらえて嬉しい。彼らの父母がランチを準備してくれていた。

    子どもたちは、イカ墨のリゾットで真っ黒になった舌を見せ合って喜んでた。すぐに仲良くなって一緒に遊べる無邪気さというか、「いま」を生きてる感じが溢れ出していて、ほんとに羨ましい。プラスオーラ発しまくりな子どもたちだった。

    昨日観たNuremberg  がとても良かったので書いておこう。トロント国際映画祭では、4分間のスタンディングオベーションが続いたんだそう。それもうなづける内容だった。

    大学受験では世界史選択だったけど、全く勉強しなかったので全然知識もなかった。映画を観たあとになってからいろいろ調べながら復習してる。高校では最後駆け足でしか勉強しなかった気がするけど、近代史こそじっくり学ぶ意義がある気がしてる。侵略戦争が起き続けてる、まさに今だからこそ。わたしたちは遠い歴史よりももっと近い歴史から「人とは何か」を学び続けなければいけない。

    ニュルンベルク国際軍事裁判は、WW2で勝った連合国によって行われたナチスドイツの戦争犯罪を裁く国際軍事裁判。ドイツ労働者党の党大会が開催されていた都市であるニュルンベルクが、この国際軍事裁判の地に選ばれた。そんなシーンも映画のなかに出てくる。

    この映画は史実に基づいて作られたものだと理解している。原作は Jack El-Hai, “The Nazi and the Psychiatrist”. ノンフィクションだからか、よくありがちなハリウッドのアメリカ万歳的なプロパガンダ作品に陥っていないところが好感を持てた。世界中の高校生や大学生に見てもらって、国をごっちゃにしたグループ討論をしてどう感じたかを若者たちが話し合うのが、彼らの未来にめちゃくちゃ活きるんじゃないかと思う。ソフィにも大きくなったら話してみたい。

    映画のなかでは、録画された実際のアウシュビッツなど各地の強制収容施設の映像が流される場面がある。目を塞ぎたくなる時間だ。でも、知っておかなければいけないことだと感じる。人間がこんな目に遭うって、どういうこと?人間がこんなことをしてしまうって、どういうこと?

    わたしは10年ほど前に、ミュンヘンに一人旅したことがある。そのとき友人に薦めてもらったダッハウ収容施設に行ってきた。入場料も予約も何もなく、誰でも入れた。調べてみたらいまでも年中無休(クリスマス除)で開放されている。近代ドイツが国として、ナチスのしたことを反省し人々に知ってもらうためにそうしている、と聞いたことがある。

    ミュンヘンからダッハウまでは電車を乗り継ぎお昼くらいに着いた。残されている施設の建物のなかで衣服やメガネなどの遺留品や写真展示を見て、16時近くに施設内の外部分を歩いていたら、急に霧が立ち込めて来た。それはそれは一気に広がる、濃い霧であった。薄暗くなるこの場にひとりでいるのがめちゃくちゃ怖くなって、そこを去った。帰りのバスが全然来ずひと気もなくて、ほんとに背筋が冷んやりした体験だった。

    そんなことをまざまざと思いだした。

    書き手

    sophy

    sophy

    イタリア・ベルガモ/46歳

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