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    大晦日。子どもの不規則すぎる生活により疲労と睡眠不足。家の大掃除どころか日々の洗濯や洗い物もギリギリな感じ。それでも夫がトイレ掃除と風呂のフィルター掃除を終わらせてくれたので少しだけ年の瀬感。子どもは1日の睡眠時間はあまり変わらないけれど不規則すぎたのか(昨日はA.M.3時就寝!)今日は移動のベビーカーで寝落ち。思わぬフリータイムにヤッタ!!ってことで義実家まで急ぎ子どもを寝かせて夫とゲーセンへ。ゲーセンは当たり前に年末年始も営業しているものだと思っていた…なんと31日と1日はお休みだとな。仕方なしに久しぶりにふたりでカラオケ。ふたりでカラオケは久しぶりでなんだか入店から恥ずかしかった。なんだろう。謎の初々しいキモチだったけど1時間、ノッてきたところで終了。夫は久しぶりすぎて何歌っていいかわからない現象だったのだけど、懐メロでミスチルの『NOT FOUND』を歌ってもらったら出会った頃に“「この感情と苦悩~♪」という歌詞を「苦悩wow~♪」って歌うのよすぎるよねっ”て話になったのを思い出してなんか懐かしい気持ちになった。特にミスチルが好きではないふたりだからこそピンポイントで盛り上がった感。

    夕飯はすきやきで嬉しかった。中学生のころ祖母と住んでいた数年間のことは苦い思い出として残っているが、すき焼き奉行の祖母のようすはよく覚えている。牛脂でネギをしっかり焼いて、割り下は甘め。そのバランスを父がやたらほめるので、なんだかお店で食べているみたいな気分でいただいていた。いま自分で作るときはクックパッドの割合で割り下を作ってしまうけれど、すき焼き専用の鍋で作ってくれたあの光景を思い出しながら作る。今日は義母が作ってくれて、場所もやり方も鍋も違ったけれど同じようにあったかい気持ちになったし「1年がんばったな~!」と自分をねぎらいたくなった。

    今年は子どもを産んだ去年よりもメンタルも体力も波があって振り返るとまあけっこう辛かったのかな。

    それでも夏にここ三十年商店という場所ができて、だいぶすくわれた感じがする。他人と較べたら何もできなくなってしまうけど、他の人に較べると自分の時間を作らせてもらっている方だとは思う。でも人によって必要な睡眠時間が異なるように、人によって必要な自分時間も異なるから、たとえ自分の時間をとれていても「全っ然足りない!」という感覚に陥ることに罪悪感をもつ必要はないし、「足りない」とか「欲しい」っていう感情にもっと真摯にむきあっていいという気持ちになれたし、じっさい気持ちだけでなく行動力をもてたと思う。行動にうつせなかったとしても、その一歩手前まで進めたという感触がある。どこかに書いたっけか、2025年のテーマは「怒れ」だった。これは2024年末『ナミビアの砂漠』を観たあと文學界の監督×金原ひとみの対談を読んでしっかり浮かび上がってきたものだった。“アンコントローラブルな自分”について考えた結果、毎日ゴキゲンに生きようとしないで当たり前にキレながら日常を生きる健康を手にしていきたいと思ったからだ。もちろんがんばってゴキゲンでいられるのならばそれにこしたことはないけれど、自分のキャパと乖離があって大爆発をおこすくらいなら毎日堂々と「怒れ」と思ったのだ。

    しかし今年はというと、来年2026年のテーマはズバリ「謙虚」に生きたいと思う。具体的なことを挙げると「一時停止」とか「落とす」ってイメージ。怒りが上へ上へと湧き出るものだとしたら、エネルギーを下へ下へという感じ。なのでまるっと生まれ変わるなんて無理だけれど大地をふみしてめて太ももからずしんずしん歩くことから始めてみれば少しは違う景色を見られるかも。鼻息荒いのは変わらないにしても、こころがグッと動いたものにたいして真摯にむきあって行動にうつしていきたい。逆にこころが動かないものにたいしてはスルーとまではいかなくても呪文をとなえて感情をほっぽりだせるようになりたい。少し前にアナウンサーの宇垣美里の“マイメロだからわかんない”のマインドがバズっていたけれど、わたしにとってのマイメロってなんだろうな。そのキャラをこころに飼うことができれば「落とす」感覚をつかめる気がするんだけれど。

    ということで(?)みなさま、いつもありがとうございます。よいお年を!!

    書き手

    migiwa

    migiwa

    埼玉県さいたま市/36歳

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