きみの目に映ったものが正しいんだ
夜、下北沢にライブに赴く。台湾のバンドの...
悩みのタネに水をまく
ナヤミノタネニミズヲマク
2024年9月17日
ひるすぎから、千葉の幕張にいく。「本屋lighthouse」の小屋本店(跡地)の解体の手伝いにいく。この小屋は本屋lighthouseがスタートした2019年から約1年半ひらかれていた場所らしい。現在は幕張駅の近くに移転して営業している。
「らしい」というのは、わたしが本屋lighthouseにはじめておとずれたのは去年で、小屋にいったことがなかったからだ。幕張本郷駅から歩いて15分くらい。千葉の住宅街にひっそりと佇んでいた。案内がなければ素通りするところであった。
店主の関口さんと、わたしを含むサポーター3人の計4人で行った。
ざっくりいうと、単管パイプの骨組みに板をはりつけた構造だった。まずは室内に残っていた荷物を整理して、再利用するらしいドアを外す。ドアの枠をビス留めして固定するだけのタイプだったので、そっくりそのままドアは外れた。そっくりそのままなドアの光景をみたのはドラえもん以来で、実写でははじめてだった。そしてドアを仮置き場まで運んだのもはじめてであったし、これからもあるかどうかわからない。
それからは二層になっている板をはずしたり、間にはさまっている断熱材をとっぱらったりする。板と板の間に見たことのない白色をした植物が自生していた。過酷な環境を生き抜くために独自の変化を遂げていて、アスファルトに咲く花よりも強そうだった。
板を外していくと隙間ができてどんどん風がぬけるようになる。そしてひとつの空間の存在が消えていき、奥の景色と一体化していった。更地に近づいていく、しかもそれまで縁もゆかりもない土地に記憶が焼き付けられるのはふしぎなことだった。近所に新しい建物ができると、前がどんなところかも忘れてしまうというのに。
これを逆からやればおみせを作れそうだと安直な考えが浮かんだけど、すごい手間がかかることも知った。それでも自らの手を動かすことで、未来のおみせづくりの感触をつかんだ気がした。
おしらせのタネ:一か月の準備期間を経て、本日オープンの運びとなりました。めでたい!そして開店の日におみせの解体のはなしになるとは・・・人生はおもしろい。