お便りフォーム

    お名前(ニックネーム)*

    Eメール*

    宛先*

    メッセージ*

    P.S.

    P.S.
    ピーエス

    呼び起こされる記憶

    木曜…の自分の出来事なんて吹っ飛んでしまった。
    あえての四球、押出しなんてもうめっちゃ痺れた。

    私も小4~高3までバレーボールをやっていたのでそういう場面は当事者の勝者としても敗者としても、さらには他者として傍から見てもいる。プレイヤーでなくなって数十年経つけどあの時のヒリヒリとした感覚は記憶に刻まれていて、海秋紗さんの日記を読むだけでそれは呼び起こされる。

    海秋紗さん、そして海秋紗さんの次男チームの皆さん、おめでとうございます!

    まあそういうのを読むと自分のことも思い出すわけで。記憶が失われないうちに書いておこう。この手の最も痺れる展開だったのは中3の県大会予選。最終的に県大会ベスト8まで行ったが、この予選が一番しんどかった。市内に3チームあり、総当たりのリーグ戦。そのうち2チームが突破となるが、うちのチームは下馬評最下位。そもそも3チームしか無い小さな市から2チームも上がれるなんて言うのは他2チームのこれまでの成績(県大会上位常連)によるものである。そのリーグ戦はもつれ、最終的に戦前予想で圧倒的1位通過予想のチームとうちのチームの対戦で決まることとなった。しかもダブルヘッダーで、我々はもう1つのチームとの対戦で勝った数時間後にその試合。その第1試合だってもちろん楽なものではなく辛勝である。しかしまあ海秋紗さんの「勝つだけではなく11点差の勝利」というほど複雑な条件はなく、勝てば突破、というシンプルな状態であった。試合はフルセットとなり、最終的に両太ももと片方のふくらはぎが痙攣するが、エースだったので「いるだけで向こうは警戒してくれる」という理由からコートに立ち続けた。たぶん最後の方はネットからほとんど手が出ないくらい、ぜんぜんジャンプできてなかった。でも、勝った。この体験は私の人生を通じてかなり大きな影響を及ぼしていると思う。

    そしてかきぬまさんの体験を読んでいると本当にスポーツも音楽も変わらないのかな、と思える。練習でやってきたことが本番でカチッとハマる感じとかめっちゃわかる。「ユニゾンが見事に揃う」というあたり、私で言うと「セッターがどこに上げるか読ませない絶妙なモーションで、MBのクイックが囮となり、スパイクを打つ私の眼の前にはブロック1枚」みたいな感じだ。かきぬまさん同様、私もスラムダンク全巻持ってるし映画も2回見たくちだが、やはりハイキューを読むと湧き上がってくるものがある。メンタルが落ち込んだときはハイキューを読んで、自分の記憶とも混ざりあって奮い立つ。

    書き手

    田畠隆志

    田畠隆志

    神奈川県横浜市/47歳

    Instagram

    ©30YEARS ARCADE