ナイスなエフェメラ! ワン・ツー・スリー[2025年9月期]
その辺に転がっていてなんぼのエフェメラだけど、忘れがたきものも混じっているもので。その本分をわきまえつつ、このひと月を振...
エフェメラ!
エフェメラ!
2025年10月7日
アルキメデスは浴槽から溢れる水を見て「ユリイカ!」と叫んだ。私たちは日々見聞きする言葉に触れては「エフェメラ!」と叫ぶともなしに記録しようと思う。言葉は儚いものであるからこそ、今このときを確実に残してくれるから。
「がんばれば普通になれるかな?」
奥田亜紀子/シューリンガンの息子 作中セリフより
出勤途中に、気になっていた奥田亜紀子さんの『シューリンガンの息子』を読む。今日のエフェメラは作中のセリフから。
掲載されている「COMIC熱帯」よりあらすじを引用。
会社では部下からずっとガンを飛ばされ、家に帰ると子供から「どっか行って」と言われてしまう。 同じ世界にいるのに、違うものを見てるような――あるいは、違う世界で同じものを見てるのかもしれない。それでも私たちは確かに同じ場所にいる、これからも。不世出の才能・奥田亜紀子が描く親子の物語。
主な登場人物は父と子、父の会社の部下の3人。それぞれが抱える、頑張っているのに思うようにいかない「黒いかたまりのようなもの」が日常生活のリアルな会話の中で描かれる。家で、そして職場で、近くにいるはずなのに、同じ言葉を使っているはずなのに埋まらない距離。誰かと一緒にいるからこそ感じるわけのわからない孤独を思い出す漫画だった!作中で、息子との関係に悩む主人公が、部下の加納に(予想のつかない方法で)救ってもらう場面があるんだけど、そこが好き。加納、なんかめっちゃ好き!一対一ではうまくいかないけど、外から別の誰かがホイッと入ってくれたとたん、クルッと回転しておさまることってあるよね。結局ひとりでうんうんうなっててもダメなんだよなって思う。あー、加納への興味がすごく湧いてきた。読み切りで終わっちゃうのかな?ぜひ連載にしてほしい…
(060)
エフェメラ/「一日だけの、短命な」を意味するギリシャ語「ephemera」。転じて、チラシやポスターなど一時的な情報伝達のために作成される紙ものなどを指す。短命だからこそ、時代を映すとされ、収集の対象になっている。
その辺に転がっていてなんぼのエフェメラだけど、忘れがたきものも混じっているもので。その本分をわきまえつつ、このひと月を振...
アルキメデスは浴槽から溢れる水を見て「ユリイカ!」と叫んだ。私たちは日々見聞きする言葉に触れては「エフェメラ!」と叫ぶと...
アルキメデスは浴槽から溢れる水を見て「ユリイカ!」と叫んだ。私たちは日々見聞きする言葉に触れては「エフェメラ!」と叫ぶと...