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    エフェメラ!

    エフェメラ!
    エフェメラ!

    「一番きれいな時間ですよ。西陽が差し込んで。(しゃがみながら)こうやって下から撮るのがおすすめです。」世田谷美術館のスタッフさん

    アルキメデスは浴槽から溢れる水を見て「ユリイカ!」と叫んだ。私たちは日々見聞きする言葉に触れては「エフェメラ!」と叫ぶともなしに記録しようと思う。言葉は儚いものであるからこそ、今このときを確実に残してくれるから。

     


     

    「一番きれいな時間ですよ。西陽が差し込んで。(しゃがみながら)こうやって下から撮るのがおすすめです。」
    世田谷美術館のスタッフさん

     


     

     

    ちょっと前の土曜日、「ミナ ペルホネン」の展覧会「つぐ minä perhonen」に行ってきた。展示ゾーンにはいってすぐのスペースでは、ずらりと並ぶたくさんのテキスタイルが出迎えてくれる。ちょうど夕方の時間だったのもあって、窓から差し込む西陽がきれい。スタッフのひとに「写真を撮ってもいいですか?」と尋ねるとかえってきたことばが今日のエフェメラ。そのあとの展示で書かれたどんなキャプションのことばよりも、なんだか記憶に残ってる。誰かが発したやさしさのかたまりのようなひと言が心にポーンって入ってくることってあるよね。迎え入れる側の人間として、こういうことばを渡せるひとでありたいな。

     

     

     

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    エフェメラ/「一日だけの、短命な」を意味するギリシャ語「ephemera」。転じて、チラシやポスターなど一時的な情報伝達のために作成される紙ものなどを指す。短命だからこそ、時代を映すとされ、収集の対象になっている。

    書き手

    ほしばあさみ

    ほしばあさみ

    東京都国立市/42歳

    ©30YEARS ARCADE