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    エフェメラ!

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    エフェメラ!

    「16時からのチケットをお持ちの方はこちらにお並びください。」TABF案内スタッフ

    アルキメデスは浴槽から溢れる水を見て「ユリイカ!」と叫んだ。私たちは日々見聞きする言葉に触れては「エフェメラ!」と叫ぶともなしに記録しようと思う。言葉は儚いものであるからこそ、今このときを確実に残してくれるから。

     


     

    「16時からのチケットをお持ちの方はこちらにお並びください。」
    TABF案内スタッフ

     


     

     

    日記というにはもはや時系列がバラバラすぎるけれど、30年やるってことを思ったら、あとから見返したときのために(記録としても)書いといたほうがいいだろう。そうそう、TOKYO ART BOOK FAIR(略してTABF)に今年も行ってきた。実は今年、グループとして出展申し込みをしていたんだけど、あえなく審査落ち。いつかは出たいよTABF。出るためにも何らかの出版活動やZINE制作をやり続けていかないとね。昨年とうってかわって、今年からWEEK1/WEEK2の2週末にわたっての開催になった。とくに出展者リストを吟味することなく、何も考えずにWEEK1に行ったら、お目当てのひとや出版社はだいたいWEEK2だった。完全なるわたしのリサーチ不足。こうなったらWEEK2も行くっきゃないということで、結局2週連続の清澄白河。(遠いんだよ。)事前にチケットを予約していなかったので、当日の昼くらいに急遽オンラインで16時~入場可能なチケットを購入。無事に15時50分くらいに現代美術館に着き、「16時からのチケットをお持ちの方はこちらにお並びください。」の声に従って列に並ぶ。よーし、じゃあ入場チケットのQRでも準備しておくか、と思ったら、あれれ、あれれれれ。チケットが、表示、され、ない?!さすがにここで気づいたよ、やっちまったこの痛恨のミスに。どうやらチケット購入時、なにも考えずにボタンを押し進めていたら、知らないうちに「ファミリーマートで紙のチケットを発券する」を選んでいたっぽい。痛い。痛すぎる。せっかく並んでいた列から、なにごともなかった顔をして離れ、大急ぎで近くのファミマを探す。くっそ、来た道だいぶ戻るのかよー。完全に自分が悪いのだけど、腹が立つやら悲しいやら。ファミマまでの道を小走りで駆け抜けて無事に発券完了。また美術館まで駆け戻り、すんとした顔で入場。紙のチケットなんて出してる人ひとりもいなくって、すごく恥ずかしかった。まあ入ってしまえばこちらのもんよ。一番のお目当てである写真家・横浪修さんのブースへ。わたしは横浪さんのAssemblyシリーズが大好き。これは、自然の中で、同じ服・髪型などの制約されたシルエットで集団が輪になって踊ったり、同じ方向を向いて佇んだり、走ったり、歩いたりしているところを写真におさめた作品シリーズ。そのなかの1冊、「SNOW」を購入。雪景色のなかで赤や黄色、ブルーなどのあざやかな衣装を纏った集団がぼんやりと浮かぶさまはなんとも言えず幻想的!写真集のカバーと同じデザインのポスターも売っていたのでセットで購入。横浪さんご本人もいらっしゃったので、さささっとサインもしてもらえた。なんだかんだで終わってみれば、大満足な一日だったな。

     

     

     

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    エフェメラ/「一日だけの、短命な」を意味するギリシャ語「ephemera」。転じて、チラシやポスターなど一時的な情報伝達のために作成される紙ものなどを指す。短命だからこそ、時代を映すとされ、収集の対象になっている。

    書き手

    ほしばあさみ

    ほしばあさみ

    東京都国立市/42歳

    ©30YEARS ARCADE