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アルキメデスは浴槽から溢れる水を見て「ユリイカ!」と叫んだ。私たちは日々見聞きする言葉に触れては「エフェメラ!」と叫ぶと...

エフェメラ!
エフェメラ!
2026年3月31日
アルキメデスは浴槽から溢れる水を見て「ユリイカ!」と叫んだ。私たちは日々見聞きする言葉に触れては「エフェメラ!」と叫ぶともなしに記録しようと思う。言葉は儚いものであるからこそ、今このときを確実に残してくれるから。
「あれは何だったんだろう」
岸本佐知子(新刊タイトルより)
ご新規さんと会うべく、毎週毎週怒涛のマッチングアプリ活動をしていたころ、相手を選ぶときの「3つの条件」のうちのひとつが〈岸本佐知子を知っている〉だった。最初は〈岸本佐知子が好き〉だったんだけど、好きもなにも知っている人自体がいなくって、紆余曲折を経て、最終的に〈岸本佐知子を知っている〉で妥協した。3年間くらいのアプリ活動の後に出会ったのが、いまのパートナー・迎なのだ。もちろん、彼は岸本佐知子のことを知っていた。迎によるペアーズの紹介記事はこちらからどうぞ笑。このなかに出てくる「10歳年上のAさん」というのがわたし。
まあ、なにが言いたいかというと、「3つの条件」のうちのひとつに入れるくらい、わたしは岸本佐知子の書く文章が好きなのだ。翻訳作品は言わずもがなだけれど、わたしは岸本さんのエッセイがとにかく好き。「不条理日常エッセイ」ってジャンルがあるとしたら、間違いなく岸本さんはそのトップに君臨するだろうな。その岸本さんのエッセイをまとめた最新刊『あれは何だったんだろう』が発売されたので、ジュンク堂池袋店に立ち寄ったとき、見つけてすぐに買った。このエッセイ集は、筑摩書房が発行するPR誌『ちくま』の名物連載「ネにもつタイプ」に掲載されているものをまとめたもので、今回でもう第四弾になる。ほんと、毎回笑える話が満載で、たまらない。青山ブックセンターで刊行記念のトークイベントが行われるというので、行ってきた。今回のイベントではじめて知ったのだが、「あれはなんだったんだろう制作委員会」というのがあるそうだ。文筆家・平山亜佐子さんと編集者・吉川浩満さんがやっている、〈今思い出してもよくわからない謎の体験を語り合う会〉だそうな。世の中にはわたしが知らないだけで、面白そうな集まりがあるもんだ。今回の岸本さんの新刊タイトルとまったく同じ!という縁で、今回のトークイベントコラボ?が決まったらしい。イベント会場には「あれは何だったんだろう」話が溢れかえっており、どれもこれも面白かったのだが、わたしが腹をかかえて笑ったのは「あれはなんだったんだろう制作委員会」に寄せられていた、C・W・ニコルの話。申し訳ないんだけど、もはや、C・W・ニコルって聞くだけでちょっと笑えるのはなんでなんだろう。(失礼だな、わたし。ニコルさんごめんなさい。)投稿者のひとが小さい頃、C・W・ニコルと行くキャンプ体験に参加したそうだ。そのとき、手洗い場で持ってきた石鹸を鞄から取り出し、手を洗おうとしたら、C・W・ニコルが「こういうのが自然環境を破壊するんだー!」と叫びながら、その石鹸を湖に放り投げたらしい。だいぶやばい。面白い。ダメだ、想像すると面白過ぎるやろ、これ。突っ込みどころしかない。ほんと、これは「あれは何だったんだろう」ってなる話だな。
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エフェメラ/「一日だけの、短命な」を意味するギリシャ語「ephemera」。転じて、チラシやポスターなど一時的な情報伝達のために作成される紙ものなどを指す。短命だからこそ、時代を映すとされ、収集の対象になっている。
アルキメデスは浴槽から溢れる水を見て「ユリイカ!」と叫んだ。私たちは日々見聞きする言葉に触れては「エフェメラ!」と叫ぶと...
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