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    かきぬまめがね@東京

    かきぬまめがね@東京
    カキヌマメガネアットトーキョー

    今しか見れない景色

    夕方のお迎え時間、もうすっかり暗くなった。子どもを持って保育園に入れ、毎日送迎する生活をはじめて早7年(って自分で書いて7年もやってんの!?と驚いている)

    多少の前後はあれど、ほぼ同じような時間帯に迎えにいくという生活を続けていると、日が暮れる時間が早くなる遅くなるという季節の移ろいを、体感として如実に感じる。「もう暗い、日が暮れるのがはやくなったね」と自転車に乗せた息子達と話しながら帰る。季節というのは間違いなく進むのだと息子達との会話で感じる。

    同じく息子たちとよく話すのが「おつきさま見えた!昨日より大きい」みたいな、月の満ち欠けについて。5歳にとっても、7歳にとっても、何なら37歳にとっても、月の存在はやはり特別だ。

    今日次男と帰る時に「ママ、今日のお月様すっごく細いよ。でも、昨日はもっと細かったよ」と言われた。その後学童に長男を迎えに行ったら、今度は長男に「ママ、細いお月様が見える。でも昨日はもっと細かった。マジックの細い方でシュッって書いたみたいだった」と言われた。申し合わせたかのように兄弟が二人とも全く同じことを話していて感心する。

    保育園や学童からの帰り道、母が漕ぐ自転車に乗せられ空を見上げて月を探す。これが幼き日の景色として息子たちの記憶に残っていたら、嬉しいかもしれない。そしてそれは、私の記憶にもずっと残るといい。はっきり言って日々の送迎は面倒なんだけど、でもきっと、今しか見れない景色を見ているんだと思う。

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    書き手

    かきぬまあやの

    かきぬまあやの

    東京都目黒区/37歳

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