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    かきぬまめがね@東京

    かきぬまめがね@東京
    カキヌマメガネアットトーキョー

    さよなら、最後のガーゼ

    月曜であるが、土曜登校日だった長男は振替で学校休み。私も仕事休みを合わせる。先週は「次男感謝デー」であったが、今週は「長男感謝デー」

    ちょうど夫も仕事休みをとったので「スペシャル長男感謝デー」って感じだね。次男とは水族館に行ったのだが、長男は遊園地をご所望であった。「次男感謝デー」に続き「長男感謝デー」の長男もわかりやすくテンション高めで微笑ましい。息子たちそれぞれが大好きであるが、こうやって各々と出掛けられる時間は親側も特別なものを感じる。

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    長男はもう私が怖くて乗れないようなアトラクションでも夫と二人で楽しそうに乗るようになった。私はその様子を見ながらぼーっと待ちぼうけであるが、もはや父子がわーきゃー楽しそうにしている様子を見るのが、私にとってのアトラクションみたいなものだなと思う。

    最後に3人一緒に乗った観覧車から見た夕暮れの東京、空気が乾燥して景色が美しい時期がやってきたことを感じる。東京の冬には地元にはない乾いた輝きがある。

    久々に行った東京ドームシティは色々と新しくなっており、帰る時に通った道がフォトスポットみたいになっていた。可愛かったので、夫に長男とのツーショット撮影を頼んだ。何気なく写してもらって、帰りの車中で写真を見返してちょっと驚いた。想像していたよりずっと長男が大きい。あれ、こんなに背が高かったっけ。いつまでツーショットに応じてもらえるのだろう。

    いよいよ本格的な寒さがやってくるとのことで、帰宅してから衣替えを完了させた。毎度衣替えと断捨離は同時にやってくる。「これは小さい」「これはもう着れない」とサイズアウトした服たちを袋に入れる。なんとなく「もしかしてどこかで登場シーンがあるか?」と数枚だけ残していたガーゼ(赤ちゃんがミルクを飲む時などによく使うアレ)が出てきて一瞬手が止まる。先ほど撮ったツーショットに写っていた長男の姿と、手元に存在する柔らかな赤ちゃんガーゼのギャップがものすごく「これはもう絶対使わないか」と。大きな誇らしさと、少しばかりの寂しさと、そんな気持ちと共に袋の中に最後の一枚を入れた。

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    書き手

    かきぬまあやの

    かきぬまあやの

    東京都目黒区/37歳

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