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    かきぬまめがね@東京

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    カキヌマメガネアットトーキョー

    夜から朝へ、当たり前の奇跡

    旅行記2日目。

    前日にスタッフの方が「朝焼けが綺麗ですよ」と教えてくれたので絶対に見たいと思っていた。今日の日の出は6時50分。

    気持ちがから回ってか5時前に目が覚めてしまう…苦笑 5時から大浴場が開くので、一番風呂を求めてひとりそっと部屋を出る。まだまだ外は真っ暗。ものすごく風が強く、波の音も荒々しい。海沿いの街で生まれているので、この猛烈な海風を懐かしく感じる。海とはいえ東京湾なので、向こうの方に千葉・東京が見える。目をこらすと針のようなスカイツリーも見えた。

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    幼い頃家族で温泉旅行に行くと、早朝からお風呂に行くおじいちゃんを見て(私は祖父母と一緒に暮らしていたので)「なんでそんな朝っぱらから何回もお風呂に入るんだろう?」と思っていたなあ。まさに今、私は同じことをやっている。歳をとるってつくづく不思議だ。朝の温泉ほどいいものはないんだから。

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    朝風呂を終え、また部屋に戻る頃、空の向こう側がようやく朝を連れてくる。夜があって朝があるという当たり前の奇跡を目の当たりにする。朝が来るという希望を全身で感じる。

    朝が来ると沢山のとんびが猛烈な風の中、もはや飛ばされているのか飛んでいるのかという感じで空に浮かんでいる。思わず海秋紗さんの日記を思い出していると、どんどん数が増えてきて、まるでとんびショーを見ているかのよう。ずっと見ていても飽きない。

    その頃にはもうかなり美しい、夜から朝のグラデーションが空を彩っていた。

    息子たちも起きて、備え付けの上着を羽織りながら寒い寒いと朝食会場へ向かう。大人の男性がゆったりと着れるサイズなので、息子たちが羽織るとダウンのおばけが歩いているみたい笑
    11時にチェックアウトし、すぐそばの横須賀美術館に立ち寄り、帰路についた。横須賀美術館はとにかく建築が明るく美しく、建物が作品を包み込んでいる印象を受けた。とても素敵な美術館だった。

    途中横須賀PAで、横須賀といえばカレーなのかなと(義務感にも近い気持ちも少々ありながら笑)よこすかカレーパンを食べ、14時前には帰宅。

    24時間の小旅行、たのしく無事終了。さあいよいよ週明けの日常がその気配を見せ始めてきたぞ。

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    書き手

    かきぬまあやの

    かきぬまあやの

    東京都目黒区/37歳

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