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    かきぬまめがね@東京

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    カキヌマメガネアットトーキョー

    長男が生まれた日

    長男が生まれた日。

    生まれた日のこと、もちろん覚えてはいるのだが、もうあまり鮮明に思い出せなくなってきた。それに対して、薄情な母であるような気もしていたのだが、冷静に考えればもう8年も前のことになるのだから徐々に記憶が薄れていくのは当たり前なのかもしれない。もちろんそこに寂しさもあるけれど、人間である以上仕方ないことだとも思う。いつまでも過去ばかり見ないように、生き物には忘れていくという能力が備わっているんだろう。

    でもでも、それでも、やっぱりあの頃の、生まれたばかりの頃の息子のことを思い出したいし、叶うなら赤ちゃんの息子にもう一度会いたい。

    .

    昨日食べれなかった誕生日ケーキを家族四人で囲む。

    ケーキを出して早々にロウソクを誰が立てるかで長男と次男が揉める。というか今日はお兄ちゃんが主役なんだからと思っているんだけれど、5歳の弟にそんな理論は通用しない苦笑 8本なんだから半分ずつ立てよう、と譲歩する兄に対して自分が全部立てたいとめちゃくちゃを言う弟。その後弟はハッピーバースデーの歌が上手く歌えないと何回もやり直して「もう一回」と何度も何度も最初から歌う。そして最終的に「(自分が思った通りに)歌えない〜」などと泣き出したもんだから、兄が痺れを切らしてタイミングも何もあったもんじゃなく唐突にロウソクを吹いて消して終了。カオス…苦笑

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    でもこんな日も過ぎ去れば良い思い出となって、更にいつかは記憶から薄れていくんだろう。産まれた日のことを鮮明に思い出せなくなるみたいに。でもそれはなんだろう、頭の中から記憶がなくなって消えてしまうんじゃなくて、自分の奥深くに染み込んで浸透していったようなイメージでいる。こういう日の記憶ひとつひとつが自分の身体に染み込んで、私自身を作っている。

    (308)

    書き手

    かきぬまあやの

    かきぬまあやの

    東京都目黒区/38歳

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