新学期
今日から新学期。高校生次男、中学生双子、...
かきぬまめがね@東京
カキヌマメガネアットトーキョー
2025年5月4日
この日はいよいよ万博へ!
これを、という事柄をピックアップするのも難しいので、時系列と共に書いてみようと思って書き出したらものすごく長文に。完全に自分の思い出のための文章です。
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8:30
宿泊先を出発
今回会場から5駅のところに宿をとったのだが、思ったより電車は混んでいない。
この日は大人だけの義実家チームと、我が家+実母の子どもチームに分かれて行動。息子たちは事前に購入していたスタンプラリーのパスポートを首から下げてやる気満々の出立ち。いいぞいいぞ、やる気で行こう。
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8:50
入場ゲートに到着
いよいよ感。以前に百均で買った簡易的でめちゃくちゃ軽いアウトドアチェアが役に立つ。並んでいる時さっと広げて息子たちが座ることができた。日傘も。これ以上暑い時期には行けないかも。
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9:30
少しずつ進んでようやく入場!
シンボル的な建物である大屋根リングが思った以上にものすごく大きくて驚き。木の質感が美しい。その下で写真を撮りたいのに、全然シャキッと立ってくれない兄弟たち。
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10:00
園内には小さな公園のような箇所もあり、次男は早速公園ホイホイにかかっている苦笑 遊具でぴょこぴょこ跳ねている姿を見ていると、駒沢公園でやっていることと変わらないじゃないかとツッコミたくなる苦笑(この間に夫が当日予約のパビリオンチケットを取りに行っている)
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10:30
クウェート館
事前情報で「子連れが楽しめるパビリオン」として度々名前を見ていたのでまずはここから。まだ割と空いていて20分くらい並んで入る。案内をしているスタッフの方の民族衣装が美しい。アラビアンナイト的な中東の洋服を、息子たちは初めて見たんじゃないかな。
館内に砂漠の砂があり、触ることができたが、こんなにサラサラなの?と驚いた。見る・触る、この後の彼等の記憶にどの程度残っていくのかわからないけれど、きっとどこかに刻まれているといいな。
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11:20
クラゲ館
入口にあるクラゲをイメージしたような、触るとボヨボヨ揺れるオブジェに夢中の息子たち。確かに癖になる動き。
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11:45
昼食
万博っぽいものを食べたかったが、海外パビリオンのレストランは総じて行列している。あまり並んでいないキッチンカーで買って食べることに。全然万博感がないハンバーガーを買う笑 キッチンカーはそこまで並んでいない。ちなみにあちこちにベンチがあるので座るところにも困らなかったし、トイレもそこまで並ばなかった。
気持ち良い気候なので外にいても暑すぎない。むしろ海風が強くて日陰は少し肌寒いくらい。
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12:45
トランポリン併設のトイレ
いや、トイレ併設のトランポリンか?
息子二人はめちゃくちゃ楽しそうで、放っておいたら一日ここにいた可能性がある
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13:00
大屋根リングの上に登り散歩がてら次のパビリオンまで歩く。景色が壮大だ。
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13:30
電力館
国内の民間パビリオンのひとつ。ここは電気事業連合会というところがやっている。体験型で、ここも子ども連れにおすすめと読んでいたので見たかった。人気パビリオンのひとつだったので、運良く予約が取れて嬉しい。
カーボンニュートラルのその先へというテーマで、タマゴ型デバイスを手に持ち未来のエネルギーを探す内容だ。日本のパビリオンらしく、「テーマをしっかり伝えよう」という意思が感じられる。日本人って真面目なんだな笑
最後に電力ショーみたいなのがあってものすごい綺麗。素直に感動。
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14:15
再び公園ホイホイ。
遊具で遊ぶ人たちを望む。万博まで来て、いつもみたいに公園遊びをするって、ある意味すごい贅沢でいいと思う。
私はその間絶対買いたかった自分へのお土産を買いに行く
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14:20
アラブ首長国連邦館
ここに販売しているとネットで見つけた1970年大阪万博の復刻デザイングッズを買いに行く。アラブのデザインスタジオが、70年エキスポのデザインを再定義して作ったというハンカチで太陽の塔にアラビア文字。いやかっこよすぎ。ネットで見て「絶対欲しい…」と思っていたのだ。買えてめちゃくちゃ嬉しい。
今回、この情報化社会において万博の情報(特にSNSで、先に行ったという人達のレビュー)が山程出てきて、何をどう見たら良いのか情報に飲まれそうになった。でも、そんな中でこういう小さな情報を見なければ、絶対自力で見つけることができなかったものに出会えたのもまた事実。それこそ70年開催の頃には考えられなかった情報量だろう。でも事前情報を見すぎてしまうと、効率ばかりを考えてしまって、余白の面白みが生まれないとも思う。情報を取りに行けない人を下に見る、というような風潮も違うと感じている。情報過多の時代、情報という掴みどころの無いものとどう付き合っていくべきかは、今回結構考えさせられた(話が時系列から逸れてしまった)
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15:30
この時点で予約が取れていたのが最後19:30〜のショーのみ。この頃人出はピークに感じられる。どんなに小さなパビリオンでも最低1時間は並ぶのでは?というほどの大行列。母が見たいと言って様子を見に行ったイタリア館は4時間待ちなどという狂気の沙汰。
この後どうしようか、スタンプ集めながら少し歩いてみようか。と当てもなく歩き出したのだが、特に長男の疲れが限界だった。いつもなら「疲れた〜」とかブーブー言うのだが、そんな言葉も出ず限界そうな表情でトボトボ歩いている。
これはもう一旦休憩しないと、とベンチに座りながら、最悪夜までいられないかもな…と思ったりする。息子たちに無理させてまで楽しめるものなんて、正直今の私にはひとつもない。
そのうち息子たち二人揃って横になって寝始める。寝れるなら寝て回復するのが良いのかも。すっかり熟睡モードに入ったのかなかなか起きないので、夫に二人を任せ、母と二人お土産を見に行ったりする。
万博であっても公園遊びではしゃぐし、遊びすぎて疲れて昼寝するし、子どもたちは自由だなと思う。でも自由であれと思う。
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17:00
「スッキリした!」とお目覚め。良かったなあ。
子どもって本当にコップに水を注ぐみたいに、寝るとわかりやすく元気がチャージされる。食べるもまた同様。
混み合う前に夕飯を食べることにする。目の前にあったお店に入ることにしたのだが、韓国料理・うどん・インド料理・ドイツ料理と並んでいる。ここに並ぶと、逆に際立つジャパニーズうどん笑
息子たちは当然うどんを食べたがり、うどん屋に入店した。目黒駅前でやってることと変わらないじゃん、と笑ったけれど、息子たちはまだ海外を「食」目線で楽しめるほど大人ではなかった。それはまた次の成長の楽しみにとっておこう。
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18:30
スペイン館
予約が取れている夜のショー観覧の前にもうひとつくらいは、と思っていたら、割とどのパビリオンも空き始めている。10分程度でスペイン館も入ることができた。
正直パビリオンの内容は淡々と展示が続き、あまり面白いとは思えなかったのだが、建物を出たタイミングで生演奏のフラメンコショーをやっており、これが抜群に良かった。特に歌っている人のフラメンコらしい良い声が抜群。良いステージの時って、観客と演者が一体になる感じがあると思うんだけれど、まさにその空気感があった。最高だった。この現場感を味わえるのが万博なのかも知れないなと、生の演奏を聴いて感じる。
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19:10
セネガル館
そうかと思うとセネガル館の前でも打楽器のリズムに合わせ輪になって踊りが繰り広げられている。先程のフラメンコとはまた当然全然違うリズムとダンス。世界には土地に根付いた音と表現があるのだなと改めて感じさせられた。世界を体感している!
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19:15
バルト三国館
ここも見たかったパビリオンのひとつ。待ち時間なしで見ることができた。バルトの自然をテーマにしているようで、まるで植物館のような展示が美しい。あとで調べたらラトビアとリトアニアにある薬草のサンプルだった。そして何より入った瞬間からものすごく良い香りがしていて、空気が澄んでいるようにすら感じられた。案内をしてくれている方達の衣装も麻みたいな生地のセットアップで、変に作られすぎていない本物のおしゃれにうっとりする。時間があったらもう少しゆっくり見たかった。
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19:30
噴水ショー
予約が取れていた噴水ショー。流れる水がスクリーンのようになってそこに映像が投影され、音と光を交えて進行する物語だ。すごい迫力で、息子たちは後から「噴水ショーが一番印象に残ってる」と。確かに終わった時に長男が「すっっっっっごかったね」と実感こもった感想を伝えてくれたもんな。真剣に見入る姿と、その感想を聞けただけで、来た甲斐があったと思えます。
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20:00
チュニジア館
息子と夫はスタンプラリーでどうしても集めたいところがあり、そのスタンプを押しに行ったので、母と二人歩いている途中にあったチュニジア館にふらりと入ってみた。
これが結果として一番最後のパビリオンになったんだけど、このチュニジア館がドンピシャ面白すぎた。
何が面白かったかって、最初から最後まで説明らしきものが一切無いのだ笑
いくつかの部屋に分かれ、それぞれで映像を見ながら進んでいくんだけれど、これは一体?というシュール映像の数々。胎児と桜というモチーフが出てきたかと思うと、そこに謎の怖いお面(チュニジアのお面?)が空を飛んでやってくる。みたいな。見ている人たちを全員置いていくスタイルに痺れる笑 日本企業のパビリオンのように全てを丁寧に説明するのも面白いけれど、そういうぶっ飛んだ雑多な海外感みたいなのも最高に面白い。これこそ文化だと思う。そして最後にお土産屋さんがあるのだが、まるで露天の雰囲気だった。基本値札がないから日本語を喋れないスタッフの方に「いくら?」とやりとりするのものまるで外国みたい。小さな木彫りの可愛い可愛い小物入れを母がお揃いで買ってくれた。一番海外を感じたパビリオンだった。
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21:00
ドローンショー
最後はドローンショーで締めくくり。そこにいる何万という人たちが全員同じ空を見上げている。ドローンが作る光も美しかったけれど、それを見上げる人々の姿も美しい。
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最初「えー行く?」みたいな気分で始まった万博旅行だったけれど、実際行くことができて良かったなというのが今の素直な感想。ものすごい人だったから、近年稀に見るレベルで疲れたし、正直全然満喫しきれてないとは思う。思うんだけれど、我が家なりの楽しみ方は120%できたと思うし、とても良い思い出になった。翌日長男が「あれ、昨日万博に行ったんだっけ?」って言って「そうだよ、なんか昔のことみたいだよね」「なんか夢の中の出来事みたいだったよね」と話した。
この感じはなんだろう、万博というあまりに特殊な環境を言い表すなら、本当に「夢の中」みたいな感じだったのだ。会期が終われば撤去される、その儚さも影響しているのかもしれない。どこか現実離れしたあの世界に入ることができて、今は後遺症のようになんとなくふわふわした気持ちを抱いている。でもその浮遊感は、悪くない。