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    かきぬまめがね@東京

    かきぬまめがね@東京
    カキヌマメガネアットトーキョー

    「形にできる」という宝物のような

    店主レシーヘンさんのご自宅マルスで、みわ先生のワークショップを満喫したのが約1ヶ月前のこと。

    「自分でつくる」価値

    その後フォローしていた先生のインスタアカウントで、子ども向けワークショップのおしらせを見かけた。場所を見ると渋谷区の支援センターとの記載。お、近い!と思って申し込んだはいいものの、かなりの倍率だったようで、先月末に残念ながら落選メールが届いていた。

    が!昨日になって状況は一変。キャンセル枠が出たらしく「明日もしよければいかがですか?」と施設の方からお電話をいただいたのだった。

    というわけで朝から代々木へ。渋谷区、と言っても新宿側の渋谷区で普段乗らない電車に乗って会場まで向かう。会場は「かぞくのアトリエ」という名称がついている支援センターで「アトリエ」と名前にある通り定期的にアートスクールが開催されているみたい。渋谷区は子育て関連に進んでいるイメージが強い。とても素敵な施設だった。

     

    会場に着くと、先生が「!」と驚いてくれてちょっと照れる。顔を覚えていてくれたことが嬉しい。

    今日子どもたちが作るのはレザーで作るバッジorキーホルダー。見てください、まずここから素材を選ぶんです。こんな心躍ることある!?

    我が家の兄弟、弟はものづくり大好きで年がら年中何かを作っているタイプ。反面兄は正直こういったことに苦手意識があるタイプ。二人揃って(特に兄)は楽しくできるだろうか…と思っていたのだが、兄は方向性が見えてからかなり楽しそうに素材を選んでいて驚いた。彼の中にある創造性を知る機会が、私にとってどんなに嬉しい時間であったか。

    弟の方はまあ放っておいてもある程度自分で好きなように進めるだろう。と思っていたのだが…早々に完成させて帰宅していく子たちを横目に全然制作が進まない。珍しいな、と思っていたのだが、その理由が後半になってわかった。

    弟は何かを作る時のこだわりが本当に強く、はじめから自分の中での理想型を強く思い描いてはじめるタイプ。思えば今回もスタートのタイミングで「街をつくりたい」と言ってはいたのだ。でも私の方の想像が及ばずうまいアシストができていなかったんだと思う。

    もうそろそろ作り始めないと終わらないよ?というタイミングで、あれこれと声掛けをするも「違う」「そうじゃなくて」といつまで経ってもピンとこない様子の次男。いよいよ思い通りにできないことに泣きそうになっていた時に、先生が声をかけてくれたので「先生に相談してごらん」と話すと「家を作って、夜空に月を付けたくて」と構想を話し始めた。

    すると先生が「それなら、こうしたら?」「それはできないから、こうやってみたら」と方法を提示してくれて、次男が思うものを、どんどん一緒に形にしていってくれた。決して誘導などするのではなく、次男が選んだ素材、次男が作りたい世界に対し、方法を教えてくれる。それは次男の創造を尊重してくれているとも言える。ものすごく満足そうな次男の笑顔を見て、私は横で泣きそうになった。いや、もうなんか正直ちょっと泣いていた笑 彼にとって「自分が思い描くものが形になる」「形にできる」という経験が、どれだけ宝物のような出来事であったか。それを想像したら、胸にくるものがあった。

     

    夕方、友人が義実家で採れたというトマトから作ったトマトソースをお裾分けしてくれた。いつ食べようかと温存していたイタリア直輸入!ソフィーパスタをついに茹でる。ここまで違うのかと驚くほどモチモチで、ひっくり返るほど美味しくて、少食の息子たちが続々とおかわりしていた、感謝!

    みわ先生もソフィーさんも、今年になってから出会った方々。2025年は素敵な方にたくさん出会える年なのかもしれない、それってめちゃくちゃに幸せってことじゃないか。

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    書き手

    かきぬまあやの

    かきぬまあやの

    東京都目黒区/37歳

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