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    風早草子

    風早草子
    カザハヤソウシ

    菜の花のあとで


    菜の花が咲き終わった後、種を含む大量の枯れた鞘が川辺に残っている。「これから菜種油が絞れるか?」と妄想するが、実際に試さないことにする。

    ランニングコースの町内を流れる森戸川。早春、毎年たくさんの菜の花が咲いて鮮やか。それがこの時期、白く枯れている。

    よく見ると種を含む鞘が夥しく実っている。これを刈り取って集めて絞ったら、菜種油というものが取れるのだろうか?と軽く妄想。

    そもそも菜種から油を取る工程は?などと考えると、すぐネットで調べられてしまう時代。

    千葉のいすみで菜種油を手作りした人のブログが見つかる。あの辺りは菜の花の本場だ。まず乾燥させた鞘をシートの上で叩いたりして、種と鞘を分離するようだ。草全体の中で種は微々たる量だからこの時点で大量の枯れ草がゴミとして出そう。その後シートに落ちた種をフルイを使って鞘や枯れ草と分離していくらしい。刈り取った大量の菜の花から取れる種の量はかなり少ないようだ。畑で育てた菜の花の量でそういう感じだと、川辺で刈り取った量など本当に微々たるものだろう。多分、やったらすぐに心が折れそうだ。

    種から油を取る工程は、まず水分を飛ばすために種をよく煎るらしい。そしてそれをローラーですり潰す。丁寧に作るメーカーだと、それを一旦蒸すそうな。その上で圧搾器で絞る。50キロの菜種で油は15〜18リットル。ということは1キロだと150mlとか?いや川辺の菜の花から1キロの菜種を集めるのは、多分無理だろう。

    というあたりで妄想は終了。ちょっと遊びでやってみよう、という感じにはならなそう。

    ちなみに菜種油は昔は主に灯り用に使われていたそうな。wiki情報だが、蝋燭などより安かったらしい。灯油というと今はストーブの燃料としか思わないが、元は灯りの用の菜種油を主に示すものだったようだ。

    さらにキャノーラ油というのも菜種油で、食用に有害とされる成分を含まないカナダで開発された菜の花の品種から取られるものをそう呼ぶそうな。日本で生産される菜種油はキャノーラ種ではないが、その成分は含まないものらしい。

    ランニング中の妄想からまた色々勉強になるなあ。でもwikiの情報がちょっと統計数字など古そうなのでそこは要注意。

    書き手

    海秋紗

    海秋紗

    神奈川県葉山町/57歳

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