連休明けから容赦なく(笑)
出勤早々、メールやチャットが次々来て容赦ない、とも思うが、三連休に自分であちこちに投げまくった球が返ってきるだけだ。 た...
風早草子
カザハヤソウシ
2024年11月25日
快晴の休日は久しぶりな感じ。浄楽寺の魚屋にアジとイワシ500円詰め放題、というやや心惹かれる売り物があったが、家でちまちま魚捌いている天気ではないのでスルー。アジはマアジではなくメアジ中心な感じだった。今日も妻は仕事で夕食担当。賞味期限的にもう食べた方がいい鶏もも肉が家に2キロあるので、それを食べる日。
ランニングから戻り、試験勉強の中高生を家に残して、鳥を見ようとバイクでgo!目指すは、三浦半島中部の武山という山。タカの渡りが観察できる場所として有名なスポット。
タカの渡りというと一般的には、サシバとハチクマというタカがポピュラー。どちらも夏鳥として日本に飛来し子育てして、秋、南に去って行く。サシバはカエルやトカゲや昆虫、ハチクマはスズメバチの巣を専門に襲うタカなので、冬の日本にはエサがない。サシバ、ハチクマの渡りの観察スポットは、愛知渥美半島先端の伊良湖岬などが古くから有名で、私も高校生の頃から何度も行った。多い日に当たると、居ながらにして1000羽以上のタカが見られる楽しい場所だ。ただ、タカは全国的に北から南に飛んでいくので、渡って行く姿が観察できるスポットは結構あり、ここ数十年、各地で観察地点が開発されてきた。
武山は三浦半島に連なる山地の南端に位置する。武山の南側は山がなくてキャベツ畑や大根畑。見晴らしはとてもいい。タカは、上昇気流を利用して高く舞い上がって高度を稼ぎ、渡りたい方向に流れて行く。山の周辺は、風が吹けば何らかの上昇気流が発生しているので、タカは山をターゲットに飛行する傾向がある。なので、平地の切れ目にある武山は飛んでくるタカの通過目標になるのだろう。
北から南に向かおうとすると、日本列島の形状からそのコースは東から西となる。武山を通過するサシバ、ハチクマは、東京湾をはさんだ千葉房総半島方面から飛んできて、西へ飛んでいく。上昇気流は基本陸上で発生するので、タカはエネルギーをセーブするため海上飛行は最低限にし、陸沿いに渡って行く。武山を通過したタカは、鎌倉の稲村ヶ崎とかでも観察できるらしい。
で、今日の武山。実はサシバ、ハチクマの渡りは9月から10月がシーズンでもう終わっている。今年はその時期、忙しくて来られなかった。でも、見晴らしのいい山頂で青空を見上げてタカを待つ、という雰囲気を味わうのが好きなので、あえてやってきた。もちろんアテはあって、サシバ、ハチクマより数は少ないが、この季節に渡って行く種類のタカがいる。ハイタカというタカだ。日本でも本州以北で繁殖するとされているが、冬に大陸から渡来する個体数の方がかなり多いのではないかと思う。小鳥を専門に狩るので冬の日本でも餌に困らないタカだ。
朝鮮半島経由で西日本に入ってくる個体が多いらしく、そこから列島沿いに東に分散して行く傾向があるらしい。なので、武山ではサシバ、ハチクマと逆に、西から現れて東へ飛んでいく。逆方向の渡りと言うそうな。
今回、山頂に着いたのは13:30。観察者は誰もいなかった。タカの渡りは午前中の方が多い傾向にあるので、もうみなさん帰ってしまったのかもしれない。待ってれば何か飛ぶだろうとゆっくり待つ。武山はハイキングコースなので、展望台にはハイカーもやってきて景色を眺める。でも数分で帰っていく。景色が良くても普通の人は数分も眺めれば飽きる。こんな場所にずっと居座って退屈しないのはバードウォッチャーくらいだ。
武山は葉山に比べると三浦半島の南なので、伊豆大島がかなり大きく見える。空気が澄んでいると三宅島や御蔵島までよく見える。今日はそこまで空気は澄んでいないが、青空でタカは見つけやすい。おそらく曇った日でもそれなりにタカは渡っていると思うが、弱い日差しと白い曇り空が背景になると、人間の目の性能がガタ落ちするので、広い空でタカを見つけるのが難しくなる。それに曇り空バックだと、鳥が黒くしか見えないので楽しくもない。今日はそういう意味で好条件。
展望台から西を見ると、神社があり少し盛り上がっていてやや視界が効かない。また飛んでくる方向にバラツキがあり、コースが限定できないので、双眼鏡で見張るのは難しい。そこで、肉眼で西から北、北から南、そして水平方向から上空高く、サーチを続ける。老眼で近くは見えないが、元々視力はいいので遠方は得意。そして長年の経験もある。
野生の生き物である鳥が、飛んできてくれる保証はないし、待っていても徒労に終わるかもしれない。予想してないコースで飛んでくれば、見つけられないかもしれない。でも、その不確かなものを待ち受けるのが楽しい。焦らず慌てず油断せず、あっちの空、こっちの上空に広く視線を泳がす。スマホをずっと見てるのだけはNG。笑
山頂にいたのは結局40分くらいだったが、2羽のハイタカが西から来て東に向かうのが観察できた。1羽は頭上真上を通過していったが、かなりの高度で接近してきて、武山上空で上昇気流に乗ってさらに高度を上げていった。そもそもハイタカはハトくらいしかない小型のタカなので、そこまで高く飛ばれると点の様。とても写真は撮せないし、双眼鏡から一旦目を離すと見失いそう。でも確かにハイタカだ。たっぷり高度を稼ぐと、房総半島目指して一直線に滑空していった。青空の下、ダイナミックなタカの飛行を見られて満足。
写真は3年前に三浦で撮したハイタカ。
そのあと、カワウの繁殖地である轡堰をのぞきにいく。池の中島で、もう繁殖行動をとっているペアが見られた。その近くの農協産直店「すかなごっそ」に寄ってみるが、野菜はまだまだ値段が高い。しばらくはもやしで我慢か。
鍋にしようかと思っていたが、鶏もも肉2キロは唐揚げに。結構残ると思っていたが、翌日の弁当のおかず用に最小限しか残らなかった。まあたくさん食べて中高生には大きくなってほしい。
神奈川県葉山町/57歳