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    風早草子

    風早草子
    カザハヤソウシ

    ウミアイサ飛来


    在宅勤務開始前にランニングしていると、海上にウミアイサの群れ。この冬、葉山では初めての目撃。会議や打合せは午後しか入ってないので、仕事の開始は少々遅れても問題ない。急いで家に戻って一眼レフを掴んでバイクで戻って観察と撮影。100羽ほどいた。

    ウミアイサはカモの仲間だが、魚食に特化したカモの中ではちょっと特殊なグループ。北の方で繁殖して日本沿岸には越冬のために渡ってくる。珍しい鳥ではないが、どこでも見られる鳥でもない。とはいえ、野鳥観察歴は長いので、各地で何度も観察したことはあった。

    そんな鳥だが、葉山に来てから身近になり、かなり好きになった。海に潜って魚を捕らえる鳥は、ウミアイサ以外にも、ウやカイツブリの仲間など、葉山でも色々見られる。だが、他の種類に比べるとウミアイサは、群れで協力して魚群を追う習性が強いようで、ウミアイサ軍団、という感じで結束力強く活発に活動している。海上の群れは、魚を探しているときは移動速度が結構速くて、どんどん遠ざかったり、近付いたりする。そして魚を見つけると、群れが一斉に海に潜る。群れの後方にいたメンバーは追いつくために飛んできて、そのまま海中にダイブしていく。潜ったウミアイサたちが海中から水面に魚群を追い詰めるためなのか、ウミアイサが活発に魚を狩ると、空から魚を狙うユリカモメの群れも集まってくることが多い。

    狙っているのはキビナゴではないかと推測しているが、分からない。岩礁周辺で狩りをすることも多く、時には目の前でダイナミックなウミアイサとユリカモメの競演が見られる時もある。

    今日は一色海岸の浜近くでしばらく潜水した後、群れは新たな漁場を求めて飛び去っていった。距離も近くなかったので、シャッターチャンスは特になかった。葉山の海は西向きなので、海上の鳥を順光で観察、撮影できるのは朝から午前中になる。

    この冬は、彼らのダイナミックな姿をどのくらい観察できるか、楽しみだ。

    ちなみにこの日記のペンネームの海秋沙はウミアイサの漢字表記。saico34さんたちにペンネームも決めてほしいと言われたので、身近な鳥の中から選んだ。いい選択だったと思っている。

    今日はあまりシャッターも切らなかったので、以前に葉山で撮ったウミアイサの写真をおまけで乗せておきます。

    頭が緑黒色なのがオスの成鳥で、他はメスかオスの若い個体。オスの成鳥は葉山ではかなり比率が低く、中には1羽も見当たらない群れもある。オスが何年で成鳥の羽色になるのか?本などに記載を見つけられないので、この性比の理由は正確には分からない。越冬の際に成鳥はもっと北方に留まり、大きく南下するのは幼鳥、という可能性もあるかも。北海道でウミアイサを見た時に、そこまでオスが少ない印象を持った記憶がないので。

    書き手

    海秋紗

    海秋紗

    神奈川県葉山町/57歳

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