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    風早草子

    風早草子
    カザハヤソウシ

    ワンチーム

    一番芽吹きが遅いケヤキの盆栽も春の姿になった。今年も五鉢が無事冬を越した。シジュウカラは11個目の卵を産んだけど、まだ抱卵は始めていない。さらに産み足すつもりかな。

    今日は出勤してteamsと向き合う。Microsoftのteamsというアプリ、我が社は導入して6年ほどになる。当初はweb会議ツールの印象が強かったが、現在は、通常の連絡と情報共有、チャットでの議論のプラットフォームとして、ほぼ業務のメインツールになっている。同じMicrosoftのアプリなのでOutlookとも会議のスケジュールなど連携してくれる。Outlookはもちろん外部とのメールのやり取りには使うが、社内的にはほぼteamsという感じ。

    このteams、部署とか班ごとにメンバーを指定して「チーム」を作ることができる。だいたいそのチームの中でいくつかのチャネルを作って運用されている。「庶務連絡」とか「スケジュール」とか「会議記録」とか「提案」とか。

    ただこのチーム、誰でも作れて作った人間が好き勝手にメンバーを登録できる。そのため、チームは粗製乱造されがちで、私も意味がわからないチームのメンバーに藪から棒に登録されることがよくある。そもそも、機能とか特性とかへの理解が深まらないうちに、組織としての明快な運用方針も示されないままに導入されたので、各部局手探りでやってきて今に至る、というのが実態だ。

    私が取り仕切るプロジェクトの場合、4年前は、まだツールとしてteamsをメインで使っていなかった。メーリスとか、faxとか。(笑)さすがにそれは違うだろ、ということで、3年前、私が代打でこのプロジェクトの統括になった時にメインツールをteamsに切り替えた。ただ全国数百人が参加する短期決戦のプロジェクトをteamsで運用するノウハウは誰も持っていなくて、私が四苦八苦しながら、体勢を構築しながら進めていく形になった。

    ただ使ってみると、色々な点でとても優秀なツールで大きなポテンシャルがあることは理解できた。特にありがたいのは、teams上で共有したエクセルなどのワークシートを、メンバーが同時に編集できること。

    以前は各県の担当者などを知りたい時、質問はメーリスで一斉に送れても、回答は個別に来たメールを開いて、こちらでワークシートに転記しなければならなかった。でもteamsでは、どこかのチャネルにワークシートを共有して、全国担当者に記入を促すメンションをすれば済む。そしてワークシート上で、誰かが作業しているセルには色枠が付いていて、テキストが記入されているのもリアルタイムで見える。そこにカーソルを合わせると、作業している人物の名前も表示される。シート上をいくつもの色枠が動き回り、あちこちのセルにテキストが入力されていく様子を見ているのは、実は地味に楽しい。(笑)

    去年の秋、2回目のteams運用を行い、またここでもいくつかの課題は浮かんできたので、次回はそれを改善して更なる洗練された運用を目指そう、という話になっていた。そしてこの部分はプロジェクトを所管するメインの部署が責任を持ってやってくれる、という話に去年のうちに決まっていた。こちらは早くからデザインの方向性と運用スキームのイメージを伝えていたのだが、一向に具体的なチームにならず、挙げ句の果て、それを担うはずだった管理系の担当者が体調を崩して長期休養に入ってしまった、というのが今月初めの話。「いや責任を持ってこちらでやります」とその上司が実作業をやり始めたのだけど、案の定、ツッコミどころ満載の叩き台を作ってきて、関係者から十字砲火を浴びた。で、私が引き取ったのが先週くらい。素人に変なフレームを作られてしまうより、自分でちゃんとしたものを作った方が絶対いいので仕方なかったわけである。

    前回は、全国、本部制作チーム、そして一都六県でチームを分けた。しかし、結果的に分ける必然性はなかったのでは?と感じたので、今回はワンチーム。メンバー数百人の巨大チームを混乱なく回すポイントは、チャネル設定とタグの設定、そして投稿をインデックス化していく運用の工夫だと思っている。とりあえず今回はその観点で全体設計。

    ただそこまではいいのだけど、難点は手下がいないので、メンバーの登録とか、地味な事務作業も自分でやらないといけない。しかしスケジュール的には、もう新たなチームで全国に情報を撒き始めないといけない時期だ。ということで、何とか、メンバー登録と、基本タグの設定まではこぎつけた。やれやれ、やっと準備完了。

    そして早速、本格運用開始だ。手始めは、全国の連絡窓口にメンション、本部から今回新たに提供する機器の受け取り担当者名などのワークシートへの記入を促す。

    投稿にリアクションがあまり付かないので、全国の担当者、まだこの業務の気分になってないのかな?と思ったが、エクセルのワークシートを開いたら、すでにたくさんの色枠がセルに付いていて、全国の担当者が絶賛記入中だった。カーソルを合わせると、地方に出張した時に一緒に仕事をした若いメンバーの名前もたくさん出てくる。みんな一生懸命、すぐにやってくれてるのがなんか嬉しくて、しばらく徐々に文字で埋まっていくワークシートを眺めていた。

    さあいよいよキックオフ、頑張っていこう!

    書き手

    海秋紗

    海秋紗

    神奈川県葉山町/57歳

    ©30YEARS ARCADE