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    風早草子

    風早草子
    カザハヤソウシ

    たまには腹が立つこともある

    岩から剥がれたワカメが浜にたくさん打ち上げられる季節。持って帰って砂を落として茹でればおいしく食べられる。でも今、その余裕はないな。放っておかれたワカメは干からびて浜の藻屑になるのでもったいないけど。

    今日も山積みの懸案を片付けるべく出勤。しかしその途中、電車内で妙なチャットが着信。読んでちょっと唖然。アホなのか?久しぶりに怒り心頭気分になった。

    夏の大イベントの中で、とある「確認業務」というものがある。誰か管理職が立ち会わないといけない。3年前は、これをプロジェクト全体の「統括班」の管理職が行っていた。つまり私などだ。3年前は急遽代打で入った立場だったので、これは私が作ったスキームではない。しかし、内容的に統括班でなければできないものではなく、他にやる人間を確保してないから統括班がやむなくやっている、という感じだった。しかも一回2時間半くらいかかる仕事でその間、全体責任者の統括が本部を離れるリスクも結構大きい。

    ということで、今回はそれを担当する要員を別に確保しようと考えていた。そうしたところ、その業務を所管する部署から、業務のスキームを変えて、そもそも確認業務を省略してはどうか?という提案を受けた。法令、規程との整合性確認なども含めてスキームは先方で責任を持つ、ということ。要員を出さずに済むようにしてくれるなら、断る理由はないので、お任せすることにした。こちらは業務から手を引く形になるので、新スキームを検討するグループチャットは私も入っていたが、基本的に傍観する立場。

    ただその進め方がどうにも危なかしくて、ところどころやむなく少し介入してきた。立会い確認をなくすのは省力化を目指すことなのに、確認のためのメールのやり取りを、とか「かえって手間が増えるんじゃないか?」みたいな話が出てくる。しかもメールを誰が送るのか?みたいな詰めが甘くて「メールは統括班で」となりかねない雲行きだったからだ。議論を主導しているのは、関係部署の中で私のプロジェクトには入っていない人間なので、これまで仕事をしたことがなく、パーソナリティーも詳しく知らない。ただこの辺りで「頭悪いのでは?」という疑念が湧き上がって、警戒を強めていた。案の定、作ったスキームは法務部からリスク管理上の問題点を指摘されるなど、議論は右往左往していた。

    で、ようやくスキームが固まり説明を受けたのが先週金曜日。細かいところで「大丈夫かな?」と思う部分もあったけど、こちらがやる範囲ではなかったので、責任分担を明確にして承知した。もちろん、こちらから出していた確認要員は出さない、という話だ。

    ところが今朝、件の担当者から来たチャット。警備からスキームにクレームがついたので、やはり制作から1名、要員を出してください、と。しかもこの件を論議しているグループチャットではなく、私個人宛だ。ツッコミどころが多過ぎて、さすがに私も猛烈に腹が立ってきた。見たのが電車の中でよかったかも。そうでなければ、即座に電話して罵倒していたかもしれない。パソコンの前にいたら、反射的に激烈な返信を打っていたかもしれない。

    幸い何もできない電車の中で反芻するうちに冷静さを取り戻せた。そして対応を決める。まず当人に返信はしない。たぶん話が通じないタイプだ。要員を一人出して欲しい、という組織間の重大な要請を個人チャットで私に送ってきているが、おそらく先方部署内で、オーソライズをはかっていないだろう。話としてはあちらのガバナンスの問題だ。職場について早速、先方部署のプロジェクトメンバーである管理職2名に彼からきたチャットを転送して、「どうなってるのか?」と糺し、私からは何も言わないので、そちらの部署内で片付けるように強く申し入れた。すぐ先方から詫びの返信が来たものの、この忙しい中、朝からクサクサさせられたのと、余計なチャットを打つのにかかった手間を返してほしい。

    まあでも私の方も、非はないけど、油断はあったかも。頭悪いんじゃないか?と思った時点で、彼が何者なのか?もう少しパーソナル情報を洗っておけば、こうした展開も予測できたかもしれない。ただこのパーソナル情報を洗うのが、今は大変。一年ほど前までは、顔写真、生年月日、出身大学、入社以来の異動履歴といった人事情報を閲覧する権限が部局判断で付与できたため、私も業務上必要だと主張して権限を持っていた。全国の様々な担当者に面倒なことや厄介なことを頼む際に、相手が何者であるか?というのを知っておくことは、話を持っていく上でとても重要だ。以前はそれがシステムで簡単に閲覧できたため、とても助かった。初めての相手でも、事前に顔写真と人事履歴を見ておけば、ある程度、タイプ、反応などは予想がつくものだ。

    しかし個人情報の絡みだと思うが、1年ほど前にこの権限は相当な上位者、局長級みたいなレベルしか閲覧できなくなってしまった。まあ当然と言えば当然で、今までがゆる過ぎたと思う。でもそうなると、この人ナニモノ?というのを調べるのに、取材が必要になる。先方の部署にあまり露骨に探りを入れるのもちょっと抵抗もあるし、忙しい中、そういうことにあまり時間はかけられない。でもそれを怠ると、今回のようなことはまた起きてくるかもしれない。

    さて、これからどうするか?何か効率的な方法はあるか?

    書いていて、これは日記に書くことなのだろうか?という疑念も感じるけど、私としてはかなり珍しく、怒り心頭気分を味わった事象なので、記録しておこう。

    書き手

    海秋紗

    海秋紗

    神奈川県葉山町/57歳

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