summer vacation
イタリアも8月15日は祝日なんです。 フ...
風早草子
カザハヤソウシ
2025年5月19日
長女が中学に入った9年前から毎年来ている中学校の体育祭。双子が中3で我が家の子どもが出るのは今年が最後だ。
今時の中学校の体育祭のスタンダードが全国的にどんな感じなのかは知らないが、この中学校の体育祭は、私が中学生の頃と全然違って、私はとても好きだ。一学年3クラスという小さい学校なのもあるかもしれないが、生徒が主役で3年生がリーダーシップをとって、とても楽しそうに真剣に競い合っている。競技ごとの結果に一喜一憂する生徒たちの表情を見ているだけでも楽しい。私が中学生の頃は、こういう学校行事で真剣になるのはダサい、みたいなシラけた風潮が強かった。(私が育ってきた周辺、という意味であまり一般化するつもりはない)子どもが多過ぎてこういう行事だと、出番より待たされる時間ばかりが長かったせいかもしれない。
それに比べると、この中学の体育祭、双子は綱引きの後、100メートル走を走って、3年生全員リレー、ブロック対抗リレーと2回ずつリレーを走り、クラス対抗長縄跳び、ブロック表現(3ブロック対抗の創作ダンス)とずっとグランドを駆け回っていた。
子どもの多い我が家は、小学校の時は3学年に子どもがいる時期も長かったので、我が子が出る種目が多くて退屈しない。というか写真を撮ろうとしたりすると大変忙しい。次の種目はどこで誰を撮るんだっけ?という感じ。でもそういうのも、いよいよ今回で最後。
今回の目玉、というか我が家の運動会史のトリを飾るのは、100メートル走双子対決だ。(笑)結構プログラムの序盤だったが、妻とカメラ、タブレットの動画を押さえるためにゴール正面に陣取った。一組6人走るが、二人はご丁寧に隣接するレーンだ。
スタートと同時に二人が猛ダッシュ。真正面から見ているので、どっちがリードしているのか全く分からない。ただ接戦なのは何となくわかる。ゴールした瞬間、二人が明らかに一位二位なのは分かった。でも勝ったのはどっち?どうやら判定係の先生もよく分からなかったらしく悩んでいる。さすが一卵性の双子。(笑)ちなみに最終的には、ゴールで先生が撮っていたスマホ動画の検証で、僅差で双子1号が一位となったそうな。
しかし、トーさんとして感覚が狂うのは、6人で走って、双子が一位二位というところ。コロコロ可愛かったこの二人は我が家のマスコットで、運動神経がいいとか足が速い、というイメージが全くないのだが。小さい頃、外に遊びに連れて行くと二人によく「トーサン、ヨイドンシテ!」と言われた。そう言って並んでスタートのポーズを取るのが可愛いのでいつも大げさに「よーーーい、ドン!!」とやっていた。意気込みの割にそれほど速くない上に、出遅れた方が「ヒトリデサキニイッチャ、ダメダヨ!」と言うのがオチだった。でもその二人も今は、第三者から見れば「野球部の3年生」という属性だからなあ・・・
ちなみに双子は中3になってもグランドからトーサン、カーさんを見つけると、すぐニコニコ手を振ってくる。クールでシャイな次男は絶対やらないことだが、双子は大きくなってもこの辺り屈託がなくてかわいい。
中学校の体育祭というと、毎年保護者だけでなく生徒の弟妹といった小学生や園児も多数来ている。当然大人しく競技を見ているはずもないから、小学生たちはずっとウロウロバタバタ走りまわって遊んでいる。本当に子どもって元気で楽しそうだと思う。そういえば、長女が中1の時、双子を連れて体育祭を見に来たら、二人が行方不明になって慌てたことがあった。知り合いの小学生と一緒に少し離れた公園に勝手に遊びに行っていた。目を離した私が悪いのだけど、コイツら自由過ぎる!と思ったことを覚えている。
あと卒業した高校生がわざわざ見に来て、休日なのに高校の制服着てネクタイ締めてくる子が結構いるのも毎年のお約束。
コロナ以降、この手の学校行事は、全般的に無駄な間が削ぎ落とされて、サクサク進行するようになった印象で、体育祭も午後の種目が終わると13:30くらいで閉会式。総合順位、ブロック表現、大縄跳び、旗のデザイン、学年順位などが発表されて表彰されていく。これがまた盛り上がり、賞状を受け取る代表の生徒が結構泣いている。青春の1ページ、いいな。最後はこの中学伝統の生徒が絶叫して歌う「全力校歌」に合わせて校旗の降納。盛り上がった生徒たちが肩を組んで叫んでいてうちの双子もその中に入っていた。
生徒の皆さん、先生方、お疲れ様でした。今年もいい体育祭でした。うちの子どもはこれで最後だけど、来年以降も見に来たいような気持ち。(笑)
神奈川県葉山町/57歳