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    風早草子

    風早草子
    カザハヤソウシ

    骨折から二週間

    師走に入った1日月曜日の朝に骨折しやがった双子1号。今日でまる二週間だ。骨折した左手はまだ使えないけど、両手の平の擦り傷は治っているので、風呂は一人で入って頭も自分で洗っている。でも自転車はまだ無理。これは我が家の立地において、けっこう大変で、毎日の登下校、病院、塾にいちいち送迎が必要。私と妻と長女でなんとかしてやるしかなく、私も12月はかなり在宅勤務。ただ、妻は家で仕事していることが多くて人が来ることもあるし、高3次男も昼で学校から帰ってくるので、集中できる在宅勤務環境とは言い難く、けっこうストレス。まあ一言で言うと、この12月、大変で苦労している、ということだ。

    でも、だからと言って、辛い!とか、しんどい!とか絶望的な気持ちになっているわけでもない。親歴をそれなりに積んできた私は知っているからだ。子どもにさせられた苦労というのは、今は辛くてしんどくても、子どもが無事に育っていく限り、後で思い出す時には、「幸せな記憶」に変換される。「骨折したけど、みんなに助けてもらって、健気に学校にも塾にも通って頑張ったよねー」という話だ。家族で力を合わせてピンチを乗り切れる。十分幸せな生活のはずだ。いわば、今が幸せの現在進行形状態なのだ。実感はないけど。(笑)

    でも、過去を振り返ればみんなそうだ。来る日も来る日も部活のウエアと少林寺拳法の分厚い胴着五着が洗濯に出ていた頃、毎日、仕事から帰って夜洗濯物を干すのに辟易としていたけど、子ども5人が全員元気に部活や稽古に励めていたわけだから、幸せな生活だったはずだ。眠らない赤ちゃんだった長女を抱っこして、雨の日も傘を刺して夜の町内を30分以上歩き回っていたことだって、勇敢な幼児に成長した頃には「赤ちゃんの頃から主張が激しかったな〜」と懐かしむネタになっている。園児の頃、スイミングの同じテストで3回くらい続けて落第した双子2号くんがションボリするのを慰めるのは大変だったけど、バタフライまでできるようになった後では、それも笑い話だ。

    だから、今回の事件も大変だけど、双子が無事に高校に進学すれば、結果オーライのはず。だからしっかり勉強してくれ。それはしっかり尻叩かないといけないな。(笑)そしてやっぱり自転車には早く乗れるようになってくれないと。今日の診察で、左手首を固定していたギプスはもう外して良いと言われた。この先は骨の回復と共に、動かなくなっている左手を動かすリハビリをやっていくそうな。頑張ってくれい。

    快晴の本日、予想通り昨日の土砂降りが富士山では雪で、また冠雪が大きく回復。冬が進んでいく。

    おまけ。今日の重大事件。

    夕方、妻が外出していたので、双子2号に「かーさん夕食ってなんか言ってたっけ?」と聞いたら、知らない、ということ。「じゃあかーさんが作るんだろうな」と言ったら、「いや、念のためにかーさんに確認したら?昨日の夜、トーさん酔っ払って、話したこと忘れてるかもしれないじゃん」と言われる。いや大丈夫だろ、と言ったが、彼がかーさんに聞いたら「トーさんがカレー作ると思ってるけど」。それを言われて思い出した。妻が金曜日に仕事で作った鶏肉のトマト煮が大鍋にけっこう残っていて、土曜日はそれで妻がグラタンを作ったのだけど、昨夜まだ残りがあることに気がついて、「これにルーを入れればそのままカレーになるんじゃない?」と私が言ったのだった。そして、鍋に残っている鶏肉の塊を食べやすいサイズに酔っ払いながら小さくほぐしていた。確かに。そこから大慌てで鍋に水を足して煮込み、カレールーを投入。ギリ、妻が帰宅する前に、あたかも既定通りにカレーを準備していたように取り繕うことができた。(笑)そしてこのような状況で作ったカレーが妙に美味しくて大好評。(笑)まあ、元のトマト煮が良かったのだと思います。

    書き手

    海秋紗

    海秋紗

    神奈川県葉山町/58歳

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