月曜日、気を引き締めて
月曜日の朝、空気が澄んでいて久しぶりに富士山がくっきり。 でも、涼しくなったわけではなく、走ったあと腹筋台に乗ると全身か...

風早草子
カザハヤソウシ
2026年1月9日
鳥日記2日目。別に需要?はないと思うけど、書きたいので書きます。(笑)
5時に起きて身支度してさっさとホテルをチェックアウト。鳥を見に行ったら、ホテルの朝食なんて食べない。シャワーすら浴びず。時間がもったいない。日が上がる前に稲敷へ向かう。今日は晴れているけど、さらに気温が下がって、車の温度計で車外はマイナス4度。

アシ原の向こうに昇る朝日。超寒いけど、美しい。
冬の荒野の探鳥はまあ車を走らすのが基本。刈り取りが終わった広大な農地に、スズメとかムクドリとかカワラヒワとか、さまざまな鳥たちが餌を探して散っている。そういう獲物を狙って、タカの仲間も広範囲を行動している。人間の足で歩いて探れるような広さではないフィールドを探るのは車が一番。農閑期で農道を走る車がほとんどないため、あまり気遣いしなくて大丈夫でそこは楽だった。また霞ヶ浦湖岸の道も幅があって、車を停めても、他の車の迷惑にならないため、観察しやすかった。この辺り、実は車で鳥観察をする場合、かなり重要。地元で仕事や生活をしている人の迷惑になると、バードウォッチャーの評判が下がる。

広大な冬の干拓地。車を走らせても、そう鳥が次々現れるわけではない。たぶんあまり興味がない人を連れて行くと、退屈すると思うけど、私とかは、こうした不毛の原野みたいなフィールドを、何か現れるかも?と期待して進んで行くのが好き。

霞ヶ浦の周りはレンコンの栽培が盛んで、その蓮田がシギの仲間の観察ポイントらしいのだけど、今朝は凍っていた。そして凍った蓮田でセイタカシギが休んでいた。

一方、霞ヶ浦の湖面には、カモがわんさか浮かんでいる。これはもう数が多過ぎて全部はちゃんと見ていられないほど。マガモやオナガガモが多い。これはマガモ。カモの仲間は越冬地でオスがメスにアピールしてカップルを作るので、オスは冬になると繁殖羽になって美しい。ちなみにこういうカモは実は多くが夜行性で、夜、農地に飛んできて落穂などを食べていて、昼間は基本、湖面で浮いて休んでいる。だから観察していても、ウミアイサみたいに面白くない。でも車を走らせていたら、一群が湖岸から、スーッと大急ぎで沖に離れて行くのを発見。思い当たることがあって近くに行ってみるとやはりいた。カモを狙うオオタカが湖岸の木に来て隙を窺っていた。

オオタカはカモに気付かれたからか、私が近づく前に飛んでしまった。またどこか別の隠れ場所からカモを狙うのだろう。バンバン出てくるわけではないのだけど、車を走らせていると、結構、猛禽類に出会える。オオタカの他、ハイタカ、ノスリ、ミサゴ、チュウヒ、ハヤブサ、チョウゲンボウ、コチョウゲンボウといった種類を今回は観察。オオタカが飛び去った後、アシ原の上を昨日ねぐら入りを観察したチュウヒが舞い始めた。翼をV字に保ってアシ原の上を低空で飛び回る独特のスタイル。

稲敷を堪能したので、昨日雨だった印旛沼のリベンジに向かう。でもその前に、トコさんが教えてくれた白鳥の郷へ。印西市なので印旛沼のすぐ近くだ。千葉県にハクチョウの飛来地があるとは知らなかった。トコさん、ありがとう!平成4年からということなので、比較的新しい。関東では最南だろう。オオハクチョウとコハクチョウ、両方がいたが、コハクチョウの方が多いらしい。今期は500羽以上来ているらしい。ハクチョウたちは鳴き交わしながら飛び立って餌を探しに行っていた。あとで印旛沼に向かう際に田んぼにハクチョウが降りているところがないか、気をつけていたけど、見られなかった。500羽くらいが分散すると、そう簡単には見つからないようだ。逆にいうと、千葉とか茨城の農耕地帯の面積は莫大で、もっともっとハクチョウやガンが越冬できるポテンシャルがあると思う。東北のように、そこらここらでハクチョウやガンが見られるようになると、楽しい。

そして印旛沼。昨日の冷たい雨とは一変して、快晴。風は強くて寒いけど、絶好の観察日和。特に今日はトモエガモの大群が近くに寄っていてなかなかの迫力。よろしければ、動画もぜひ。冬に見られるカモの仲間は、マガモ、コガモ、オナガガモ、ヨシガモ、オカヨシガモ、ホシハジロなど、色々あるのだけど、トモエガモは、他のカモと明らかに群れとしての行動原理が違う。大群を作りたがり、群れ行動という感じ。昔から普通に図鑑に記載されていたカモなんだけど、私が子どもの頃は、特に関東では激レアなカモで、1羽現れた!というのを、大慌てで見に行った記憶がある。関西以西ではそれなりにまとまった数が見られるポイントがあったのだけど、結構限定的。ただ一方で昔から韓国では数十万羽の大群が見られることが知られていた。その映像はBBCのアッテンボローのドキュメンタリーで見たことがある。日本で見るのと、全然違うなー、と思っていたのだけど、近年、そういう大群が日本でも見られるようになってきたのだ。その名所が関東だと印旛沼。名前の由来はオスの顔の模様が巴のようだから。

この大群の行動は、鳥にあまり興味がない人でも、見応えはあるのではないかと思うけど、どうでしょう?
ちなみにトモエガモはドングリが好物で、夜は周囲の里山の林に降りてドングリを食べているということ。印旛沼の周囲はそういう里山も多いので餌も豊富なのかも。でも5万羽とか10万羽という数なので食べる量は多そう。

こちらはヨシガモというカモ。オスがメスにアピールする独特のポーズをとるディスプレイを盛んにやっていた。オスの頭の緑色がきれいに出るようにそれを写すのが結構難しいけど、楽しい。

もうこのくらいでお腹いっぱいかもしれませんが、今回のハイライトはこのあとのチョウゲンボウ。ハヤブサの仲間のハトくらいの大きさの猛禽。猛禽類は一般的に警戒心が強くて、あまり近くで観察できないのだけど、この子は警戒心がごく薄。そしてこの電柱から目の前の道ぎわの草むらに繰り返しハンティング。もうシャッター切り放題。鳥を色々見ていると、稀にこういうボーナスタイムみたいなことがある。人がいるのを気にせずに電柱から草むらに突っ込んで来るので、私も順光で風上側に陣取って待ち構える。

いやー楽しい!笑 もう最高。

チョウゲンボウはネズミとか小鳥とかも捕まえる猛禽なのだけど、昆虫も結構食べる。でも遠くから観察していると、鳥の場合、何を食べているのか、わからないことが多い。でもこれだけ近いとさすがに昆虫であることがわかる。バッタの足が見える。しかしこのクソ寒い真冬の草むらにバッタなんているのか?と思うが、写真を拡大して正体が判明。

ツチイナゴだ。ツチイナゴは変わったバッタで秋に成虫になり、成虫のまま越冬するバッタ。でも冬はほとんど行動していないと思う。草むらを人間が見ていても、バッタなんて全然見つからない。しかしチョウゲンボウは電柱の上からツチイナゴが見えるようだ。何という視力というか眼力。私が見ている間にも10匹以上のバッタを捕まえて食べたと思う。

今回はこれで十分満足。物怖じしないチョウゲンボウに別れを告げて印旛沼を去った。そしてせっかくここまで来たので、実は一回も行ったことがない成田山へ行きお参り。噂に聞く成田山。さすがにすごいところですね。デカい、広い、そしてなんかもう過剰感がすごい。色々お参りしたのでご利益があると嬉しい。


二日家を開けたので、家族には参道のお店でうなぎ弁当のお土産。いやー、本当に楽しかった!

神奈川県葉山町/58歳