たまに、叔母からスナックのバイトに呼び出される。

叔母に用事がある時は、一人で店番を任されることもある。この前もそうだった。

​店番をした後、自分の用事でその場所を少し借りたから、「使用料として、バイト代からいくらか引いておいてね」とLINEを送った。

いつもは返信が早い叔母なのに、その時に限って、既読はつくけれど返信がない。

​その静かな時間に、私は耐えきれなくなってしまった。

「あ、やっぱり金額が足りなかったのかな」「もっと高く設定すべきだったかな」

不安に負けた私は、結局「バイト代、いらないよ」と自分からメッセージを重ねてしまった。

​後になって気づく。あぁ、私は「待つ」ことができなかったんだな、と。

​スナックのバイトは、端から見れば楽に稼げるように見えるかもしれない。けれど実際はそんなことはなくて、いつもどこか「つまらない時間」を切り売りしているような感覚があった。

もう、はっきりさせよう。私は、本当に働かない。

​そして学んだのは、交渉術の真髄は「待つ」ことにあるということだ。

相手の出方を待てずに自分からカードを切ってしまうと、結局は自分が損をすることになる。

​松がじっと風に耐えて立っているように、私も「待つ」という交渉術を身につけなきゃいけない。

そうでないと、私は永遠に、自分の時間も心も、安売りし続けてしまう。

​これからは、しずかなひとになって、もっと自分を大切にする。

 

沈黙に怯えて、自分の価値を自分から差し出すのは、もうおしまいにしよう(ぺこぱ)