映画の美術という名前の大道具の方にいっちゃってそっちのアルバイトしてるときに、

「お昼なんにする?」と言われて「なんでもいいです」(元々体力ないのにこんなバイトをしていたので、疲れすぎて考える頭も気力もない)と言ったら、

「いや、そういうとこだよ。」

と、だから仕事も遅いんだよとか、長々お言葉が続き、信号待ちの間に決めてね。と言われこういう時に限って信号というものは早く変わって、「ああもう変わっちゃったよ〜」といわれながら、なっが〜い信号渡り歩いている時に蕎麦と牛カツがあるからどっちかきめろと言われて、蕎麦の方が近かったから蕎麦にして、本当に良かった。

普段ならそばは絶対に選ばない。お腹いっぱいにならないし。そしてとんかつならまだしも牛カツだよ。しかも外国人がたくさん並んでる小さくて5歳の可愛い女の子の一口で済むような小さくてレアっぽいカツ。まともな牛カツ食べたことないから絶対食べたかったけど、ほんとに頭が働かなくて良かった。カツだと蕎麦と違って対面席になる可能性やあげ時間があったりそもそも定食なので食べるのも忙しい。

蕎麦だと単品である。

しかしトマトのおしゃれっぽいやつにしてしまったせいでちょっとの提供の差が出て、蕎麦屋うどんはその「ちょっと」の差が大きな差になるから、シンプルなものを頼んだ上司との圧倒的な差がついてしまう。

だけどそれで先にお腹を満たしてもらって私は返信分が長くなる系の質問をたくさん繰り出すことにした。冷たいそばにしておいて良かった。火傷しないから。

最後の大きなスライストマトは頬張り、本当ならスープに浮かぶバジルもアメンボ救う網で救うかんじで食べ尽くしたいところだが、それは泣く泣く諦めてもぐもぐしながら店を出る。バジルが歯についていないかも確認できぬまま。

そっか、蕎麦やうどんにはこういうイメージがあるから苦手になっていたのもあるのかもしれない。

ゆっくり食べれる蕎麦のおいしさたるや。1人で朝入った蕎麦屋の朝定を食べて、いつ生卵を割るか、稲荷をいつ挟むか、悩みながら、そのときに流れていたラジオで伊集院さんともであうことができて1時間くらいかけて食べたけどちょうど誰も来ない時間でたちのぼる湯気とおじいを見ながら結局卵の割り方分からずに飲んでしまったあの日の蕎麦本当に美味しかった。いなりはぬるくなってたから冷たい水で冷やした。