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    ピーエス

    自主的に訓練しているわけではない

    月曜、終日事務所。

    相変わらず事務所の給水問題が続いていて、糸のようにしか水が出ない。事務所に3人いるとトイレのタンクに水が貯まるのが間に合わないので何度か近所の商業施設にお世話になっている状態。ほぼ毎日、管理会社に電話していて、数日前にはエリアマネージャーという人物につながった。今日もその人に電話する。業者は見積を出してくれていて、オーナーにも話が通っており、現在は工事日程の調整中とのこと。

    ただし、次に業者が来る際に初めて管を開けてみることになるので、その場で解消されるかどうかはわからない、と。最悪の場合、給水本管の大掛かりな工事となることも可能性としてあるという。さすがになにか応急処置は出来ないかと相談してみたら、いまある空き室を使ってくれ、と言う話になりエリアマネージャー氏が鍵を持って来所。さっそくS君とその部屋を見に行ってみる。まあ当然と言えば当然だが、水は出るが電気はつかない。基本的に昼間にトイレ使うだけだしまあいっか、と思いつつもやや薄暗いのでペットボトルに水を入れておいておくことにする。

    たまたまその部屋は、平面的に事務所と同じ位置で、全く同じサイズ、同じ間取りだったので12年前に引っ越してきたときを思い出す。そして水が普通に出ることにちょっと感動。

    サイコさんの「〇〇さんだったらどうするかな?」は、この事件に関係してしばしば父のことを思い出した。トイレを借りに近隣の商業施設に行こうとしたら相方に「管理会社のトイレ借りに行けば?」と半ば冗談で言われ、さすがにそこまで心臓に毛が生えてはいない、と返したが、父だったらまず間違いなくやるな、とか。ついでに担当者を軽く詰めて帰ってくるだろうな、とか。子供の頃から電気店やカーディーラーで「で、どんだけまけてくれるんや?」と値切り交渉しまくる父で、行き過ぎだ、と思うこともあるが、そうして自己の権利を最大限主張する姿勢は少しうらやましい。なんだろう、そういうふうに言動を想像して自分にフィードバックし、それから自分の行動の規範を作る対象になる人物というのは一種の憧れを伴うのだろうなと思う。

    書き手

    田畠隆志

    田畠隆志

    神奈川県横浜市/47歳

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