現調・能登・正義について
連休明け初日はリノベーションの現調からスタート。新築当時の図面、構造計算書、さらには耐震診断の資料も耐震補強設計図書もぜ...
P.S.
ピーエス
2025年7月31日
水曜、ボーイ登校付添いから出社。
朝から不穏なメールが来ており、その件で昼前に電話あり。仕事が1件消えた。渋滞していてなかなか追いつかない状況が続いていたので少しホッとする部分もあるが、個人事務所的には単純に1件分の売上が消えるので心中複雑。
月末なので経理作業。月末までに出そう、と慌てていくつか請求書を書いて送る。今月の収支と売掛を整理して心のなかに平穏が訪れる。今月の報酬(自分、相方、バイトたち)の振込も完了。
夕方、珍しく父から電話。報道で電車があちこちで止まっているというのを目にしたらしく、職場にいるのか?帰れるのか?という心配の電話だった。私が普段使う東横線は問題なく動いていたのでそれを伝えたらその後は実家の庭の話。父は1983年に家を購入したときからずっと、2012年に今の家を建てても引き続き飽くことなく庭弄りに精を出している。いまは敷地の片隅に小屋を建てたりもしているらしい。続いて雨の話。7月に入ってからまったく雨が降らず、溜め池の水も干上がったらしい。大きな地震も頻発しているしどうなっとるんだ、と。
こういう話になると恩師とともに2年前に登壇したシンポジウムを思い出す。「脱炭素に効く構造デザイン」というテーマで一緒に登壇する機会があった。個人的には彼の最近の仕事の詳細が聞けると思ってその点を楽しみにしていたのだが、彼は結局、その持ち時間の殆どを環境の話に費やした。考えなければならないと認識している問題ではあったもののその圧倒的な認識の差をぶつけられた。彼がいまメインの活動拠点にしているデンマークでは建築計画を申請する際には建設時の排出CO2のスコアの提出が義務付けられている。罰則規定はないもののその点だけ取ってみても日本で仕事している我々とは意識しているレベルが決定的に違う。CO2排出に関して建築土木分野が全体の3割強を占めるというデータを出したうえで彼が放った一言は私を貫いた。
“structural engineers save our planet”
彼は出会ってから一貫してこの仕事に誇りと責任を持ち続けている。まだまだ叶わないな、と思った日だった。
と、ここまで書いて振り返ると超個人的な話と世界規模の話が混在していてまさに日記という感じだが、ここでバックミンスター・フラーの言葉も思い出したので書いておこう。
“Think global, Act local”