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    島縞

    島縞
    シマシマ

    家庭内別居、太陽の13日間、はじまる

    それは突然やってきた。
    「おかあ、あっちの部屋に住まない?机を運ぶの手伝うよ」
    直球で飛んできたのは、家庭内別居宣言。

    『あっちの部屋』とは、ダイニングキッチンと和室(娘の部屋)のある南向きの部屋と、玄関・廊下・風呂トイレを挟んだ、北向きにある洋室のこと。これまでは物干し部屋として、不用品置き場として活用していたクローゼットのある部屋だ。

    今日からひとりで過ごし、寝るのもひとりがいいと言う。母はダイニングに机を置いて仕事しており、テレビの音から開放されるからいいのだけれど。早速、洋室の荷物を別の場所へと移動させる。この洋室の横にはもうひとつ和室があって、押入れはがらんとしているから、そこに荷物を詰め込む。後々処分するものも含まれているのだけれど、今はまだその時期ではない。洗濯物を干すのは脱衣所にしてみる。ちょっと試してみて、イマイチの場合はまた考えることにして、ひとまずこれで洋室は空っぽになった。
    そこに私の仕事机とマットレスを運び込む。壁に飾った写真や娘の描いた絵も移動させたら引っ越しは完了。ひとり作業に没頭できる空間。なかなかにいい。
    ただ、この部屋で過ごさないから、と以前暮らしていたところからそのまま持ってきてとりあえずつけているカーテンが非常に残念ではある。

    娘の部屋の開き扉がついた半畳ほどの押入れに、私の本や文具等の持ち物をしまっている。この生活で落ち着きそうなら、その時にその荷物も移動させる予定。とりあえずこの状態で様子をみよう。

    と言うのも夜になり、歯を磨き終わっておやすみの挨拶をして、あちらとこちらに分かれたのだが、直後から三度娘がやって来る。
    「ちょっとさみしくなって」
    ぎゅっとしてから戻るを繰り返している。

    ひとりの時間がほしいけれど、ひとりでいるのは寂しいという、なんとも複雑な状況のようだ。こんなこと、秋口にもあったなと思い出す。その時の家庭内別居は数日で解消となった。今回はどうだろう。
    これも娘の成長と嬉しい反面、いつかは離れていく日が来ることを示唆するこの状況が、切なさも与える。その時の予行練習だと、母の慣らしの期間だと思ってそれに耐える。

    この日記公開直後
    「やっぱり寝る時はさみしいわ」
    と寝る時だけは家庭内別居が即解除された。

    しかし、子の変化はすごい。この3月から、マヤ暦なるものを教えてもらってダイヤリーをつけているのだけれど、今日からの13日間は私と娘の紋章である『黄色い太陽』で、自分の能力を最大限に発揮する、この1年(マヤ暦は260日)を表すガイドの週だと言う。その初日に、家庭内別居宣言である。彼女はマヤ暦のことを知らないわけだが、自然に、素直に、その流れで変化が起こっているのが面白いではないか。

    この歳になって、知ることでやれることや、視点が広がることに身をもって気づかされる。このマヤ暦も、知ることできっとこれからの気づきになる気がしている。

    なんせ、マヤ暦を知ったのはマヤ暦のバースデーである翌日のこと。そしてそのバースデーの日は書くことのワークショップ初日で、私は大きな衝撃と感動を受けていたから。
    44歳になる年、まだまだ成長は続く、と感じている。

    そんな連休初日。人混みを避けて連休明けに旅行を計画したため、この連休はのんびり過ごす予定。

    書き手

    ひらのあすみ

    ひらのあすみ

    長崎県五島市/43歳

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