餅から火が出た
わが家にはトースターがない。 パンを焼いたり、餅を焼いたりする時には、ガスコンロのグリルを使っている。 この日も、切り餅...
島縞
シマシマ
2025年6月21日
2週間ぶりにひとりで外に出た。
今週、病院にもひとりでいったけれどそういう雑務みたいなものではなく、もっと能動的な外出。
夏至が太陽を最も長く感じられる一日なのは、小学生の理科で習ってから私の中の常識となった。太陽のエネルギーが最も高まる日でもあるらしい。
この日に、「異形祭」と銘打ったイベントが去年から行われていて、2年目のそれに初めて参加した。
参加のきっかけは、数年前からお世話になっている女性が、主催と運営を担っていて、このイベントのことを書いてみないかと声をかけてくださったことに拠る。
彼女にただ漠然と、書くことをやりたい、と話したその日のことだ。いろんな事業を自身でおこしている人の行動と決断のスピード感をみた。
「異形祭」は、思い思いの姿に扮した神様が五島のシンボルである鬼岳に降臨、街をねり歩いてお接待を受ける先々でそれぞれの繁栄を祈る。
こういうことをやりたんだ、周りに伝えるひとりに賛同した人が集まって形にして。やりながら、ああしてこうして、意見を出し合ってブラッシュアップ。そういうクリエイティブな活動からは縁遠く、行動もしてこなかった私には全てが新鮮。
40歳過ぎても、新しいことに出合って自分の行動や考えを変えていける、そんな可能性をほんのちょっとだけ自分の中に覗き見ることが出来た気がする。
今年はプロのカメラマンさんも同行。あの現場で見ていたものがこう撮られるんだ、みんなの気持ちがつくったとしか思えない今日の天候、状況に心が震える。
最中、これを見守る彼女の姿に胸を打たれた。いつもこうして、彼女のもとに相談に来る一人ひとりを見守り続けてくれている。
午後からは、徐々に娘からの「何してる?」の連絡が頻繁になってきて、15時にはラッシュアワー突入。
このお祭りのエンディングまでは同行できなかったけれど、娘と実家の事を気にしながらもギリッギリまで現場にいられた。
これまでの外出は、娘を放って好き勝手している気になり罪悪感でいっぱいで、その時を楽しめないことばかりだった。
その頃からすると私も少し強くなったし、実家の玄関を開けた瞬間の表情にも、娘が強くなったことに気づくことのできた一日となった。
娘は娘で、日中に畑に出て陽の光を浴び、蚊にかまれながらもすいかの成長を観察したりと楽しんだらしい。19時には就寝。
いつもは眠くても寝たくない、と頑なに起き続ける娘の中にも、夏至のエネルギーが流れ込んだのかもしれない。