全部が尊い
息子の友達(小4男子)の中で誕プレ交換が...
Sophy's philosophy
ソフィーズフィロソフィ
2024年8月3日
イタリアの山の頂上には、かならず十字架が掲げられている。
初めて頂きに堂々とそびえたつ十字架を見たときは、びっくりした。調べてみたところ、主にオーストリア、スイス、バイエルンなどのアルプスのカトリック地域の山頂にあるそうだ。wikiさんは、ここにイタリアを言い忘れてる、と思うのはイタリア贔屓目かな。十字架は高さ4メートルくらいあって、だいたいがっちりした骨組みの金属で作られている。だから遠くから車を運転していても見えるし、頂上まで行くとかなりの存在感があって、そして案外、武骨なんだ。
家から30分くらい車で行ったところにある山に家族三人で登ってきた。
初めてその山を登ったのは、たしか12年くらい前。冬の雪の上を、当時大流行りしていたUGGのブーツで登っちゃったから装備が軽すぎて参ったのをよく覚えてる。15センチくらいの雪の中に足がズボズボ埋まった。頂上のロッジで食べた、それはそれはあったかいビーフシチュー(ブラザート)は、いまでも世界一美味しいと思ってる。
2018。ソフィが産まれて1歳になるくらいに、夫が背中の椅子に座らせて登った。あのときは雪こそ積もっていなかったけど、12月の凍てつく風にソフィがひっきりなしに泣いていた。子育て慣れしない私たちは、ちょっと焦りながら山頂を目指し、最後の頂きへのアクセスでは、夫がソフィを抱っこして登ってたなあ。それでも泣いてたソフィ。
2024。私は登山靴を履いて、ソフィはキラキラ光るスニーカーを履き、確かな足取りで山の上のビーフシチューを目指す。
イタリア・ベルガモ/45歳