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    Sophy's philosophy

    Sophy's philosophy
    ソフィーズフィロソフィ

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    ふと思い出すと、こころがギュっとなる瞬間はあるけど、それは段々と、痛みが思い出に変わっていっているということなのかもしれない。

    家にいると内向きな思考が走るので、家族で山に出かけた。悲しいことがあると、やたらと面白い(と本人が思っているだけ)ことを言って活気づけようとするきらいがあるイタリア人の夫の、ひとことひとことがちょっと癪に障る日々なので Leave me in peace. と一言だけ言ったら、通じたみたい。

    イタリアには、喪に服すとかいう概念がないのかもしれない。だって、彼らは命が終わると、神様のところに行けるから。悲しいけど、悲しくない。と言われたことがある。ほんとうにそう思っているらしい。

    お爺ちゃんのお葬式のあとの49日までは、毎晩家族でお経を詠んだわたしの原体験からすると、信じる対象が違うということは、なんとも不思議なことだと思う。どちらも、救いを求めて神に祈ったり、仏の前にお経を詠むことに集中したり。救いというか、癒しなのかもしれない。いつかは必ず訪れるこの痛みを、じょじょに受け入れていくための。

    書き手

    sophy

    sophy

    イタリア・ベルガモ/45歳

    ©30YEARS ARCADE