ヘビ返し
今日は晴れたので佐島までランニング。今週...
Sophy's philosophy
ソフィーズフィロソフィ
2025年2月12日
風早草子さんの日記を読んで、とても思考が刺激された。ふと、日本で働いていたころを思い出した。
わたしは幸い、お尻を触られるとかのモロセクハラにはあった事がない。でも、お偉いさんのデスクに用件を聞きに行った際や、酒の絡む飲み会の場で、言葉で私的なエロ事情(軽いやつ)を聞いてきたりするおじさんはたくさんいた。オフィスに座って仕事をしているときはさすがになかった記憶だから、まだまともな会社で働けていたのかも知れない。
わたしはエロいことを言ってきたり聞いて来たりするおやじたちには、物心ついたときから慣れていた。いま考えたら有り得ないけど、父の仕事の先輩が酔ったときに、中学生のわたしに向かってそういう話をしまくるジジイがいた。たったひとりだけど、いまだにどこのどいつだったかは、はっきり覚えている。まあ、酒の会合に子どもたちを連れて行くような、ちょこっとズレた田舎の小さなコミュニティだったわけだな。
だから、ジジイってこんなもん、という認知が、まだ自分の性についてちゃんと理解する前からできていたんだとは思う。
仕事が絡んでも絡んでなくても、こういう頭エロまみれのジジイのいなしかたは、そんな境遇のわたしでも「笑って適当に返す」「こんなときは嘘八百もありで」だった。それでうまく乗り越えてきた。
セクハラに不快感を示すことで、それか転じてパワハラにつながるような仕事場は、想像するだけで吐き気がする。
わたしみたいにジジイのいなしかたをある程度心得るような、いわば“雑”な環境に放り込まれたことが無い場合だったら、どんなにこころを痛めることだろう。
女に生まれた、ただそれだけの偶然で、自分の人格や尊厳までをも踏みにじられてしまうような体験を強いられるなんて、許したく無い。
ジジイがオトコである、というだけで、なぜそんなことができてしまう世の中なのか。パワーバランスは、二者以上集まれば必ずできてくるものであるが、それは偶然から生まれた「性」に由来するべきものではないはずだ。
ここまで書いてみて、イタリアではどうだろう、と思った。イタリアも、まあまあ男尊女卑が強い。日本とどっこいどっこいかもしれん。いまだに、テレビのニュースには、胸元を出したこんがり焼けた女性キャスターがたくさん出てくる。彼女たちがどんなつもりで自身をそういった見せ方にしているかは知る由もないけれど、街中の、一般人として仕事をしている女性がどんな体験をしているのか、話を聞いてみようと思う。
ちなみに、ニューヨークやロンドンで働いていたときは、パワハラまがいの発言だけでも一大事、即、上司またはHRに報告をしあうような環境だった。それは、密告とかいう後ろ髪惹かれるようなことでもなく、周囲のみんなともオープンに話し合いながら「これはもう無いよね」っていう場合には、通常のプロセスとして行われていたと思う。だから、セクハラなんかした日にゃ、即刻クビくらいの雰囲気が醸成されていた。男女が、優劣の差なく、主張し合うような社会だった気がする。夫に聞くと、イタリアでもアメリカなどの外資系企業では、そうした風土があるそうだ。でもゴリゴリなイタリアンでは、どうなんだろう?
わたしはイタリアの会社では働いたことが無いので、自分の体験値がないだけに、周りの女性にインタビューしたくなってきた。体にさわる、とかは無いにしても、言葉によるセクハラは横行している気がしてならない、、、残念だけど、そんな肌感覚は、ある。
気分転換に。ソフィが携帯のお絵かきアプリでたまに描くやつ↓ 彩りがすき
イタリア・ベルガモ/45歳