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    Sophy's philosophy

    Sophy's philosophy
    ソフィーズフィロソフィ

    The romanic bridge Ponte dei salti in Verzasca

    スイスにまた足を伸ばして、イタリア国境から車で1時間半の渓谷まで。

    Lavertezzoという小さな町は、Verzascaの清流沿いに佇む。

    ここにローマ橋と呼ばれる橋が掛かる。二人すれ違えるくらいの石造りの丸い橋は、手すりとなる部分が腰下ほどの高さしかなくて、高所恐怖症のわたしにはちょいとチャレンジング。PSさんも気に入ってくれそうな構造かしら。

    この橋の頂点からの眺めは、それが自然の造形なんだと思うと畏敬の念を覚えるほど。それはそれは滑るようになめらかな曲線が続く。いったい何年かけて水の流れが削り出した景色なんだろうか。プールのように透き通った水は、山から届けられているのでとても冷たい。

    ソフィはすぐにお友達を見つけ出して一瞬に飛び込んだり、岩のスムーズな曲線に水をかけて滑り台にして遊んだりしていた。

    わたしは大きな岩の作り出す影に身を寄せながら、向田邦子のエッセイを読み切る。

    時折り聞こえてくる歓声は、この橋からジャンプする若者たちを讃えるものだ。高さにして7-8メートルくらいあるだろうか。いやもっと高いかも。

    12-3歳くらいの華奢な男の子が、低い手すりに足を掛けながらも2度飛び込むのを躊躇したあと、3度目に勇気を振り絞りジャンプしたときには、みんなで拍手と喝采を寄せあった。

    周りには駐車場がほとんどなくて、たまたま出ていく車のスペースをゲットできたのはラッキーだった。スイスの整備された路線バスが頻繁に出ているようで、帰りはバスを待つ人の列が細い道に沿ってできていた。

    この橋の周りだけでなく、清流沿いにはいくつかの水浴びスポットがあったので、また来年も行きたいと思うくらい癒しエリアだった。

    思えば故郷の岐阜にも渓谷があり、清流で遊べる場がある。子どもの頃に、山のなかのなんでもない水場で沢蟹を取ったことを思い出す。いつかまたゆっくり遊びに行きたいと思いを馳せる。

    書き手

    sophy

    sophy

    イタリア・ベルガモ/46歳

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