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    Sophy's philosophy

    Sophy's philosophy
    ソフィーズフィロソフィ

    sailing flip-over drill

    かきぬまさんが又吉の国宝エピソードを覚えていてくれて嬉しかった。自分で書いていたことを忘れていて、それを読んだことのある未来の誰かが書いてくれたことで過去の自分を思い出す。なんかこの時空を超える感がめちゃくちゃあったかくて、ほろっときた。きっと三十年商店って、そういう場所なんだろう。

    ソフィはセイリング2日目。昨日は見逃したけど、すでに転覆からの回復レッスンをしていたようだ。なんだか自信ありげににその話をしてくれたので、前回からの成長を感じる。と言っても、去年の初めての転覆でも「水に入ってきた〜」くらいの感想だったので、見ている側のわたしが勝手にハラハラドキドキさせてもらっていたようだ。新しい経験に対する子どもの柔軟さよ。

    今回のセイリングクラブは、ソフィが一番小さくて上は高校生くらいまでの年齢がごちゃ混ぜ。朝イチには、インストラクターがその全員を集めて講義。ヨットを転覆させてから、どう回復するかのプロシージャーを説明している。10人のうち半分がトルコからレッスンを受けに来ている。お互いに英語を話してるので、そういう教育を受けてるんだろう。

    インストラクターは英語とイタリア語の両方で説明している。ソフィは意味が分かってるのか不明だが、一番前で動きまくってる。それでも誰も気にする様子もなく自由な風が吹いている。きっとわたしが近くにいたら、「ちゃんと座りなさい」とか言っちゃう。でもそんなの必要ない一言なんだろうな。

    それから5人乗りのヨットの帆をみんなで組み立てる。ここでは年齢は関係なくて、分かる子が先導しながら取り組む様子が見える。インストラクターは、わからない時に近くに居てすぐに聞けるお兄さんっていう位置付けのようだ。ソフィは手は動かせないけど一番前の特等席で見てる感覚かな。まずは興味を持ってくれたらいい。

    沖に出る前にまたみんなで集まりもう一度復習する場を持つ。インストラクターの問いに対して手を挙げて発言しあうところは、自分が子どもの頃には出来なかったなぁと思う。周りが知らない子ばかりなら、なおさらだったな。ソフィは手を挙げて発言はしなかった。でも周りを見ながら「間違えたって平気」という感覚がすでにあるのかしら。

    転覆訓練。見ているとやっぱりハラハラする。子どもたちは手を取り合い、船になんとかよじ登ったと見えたらまたすぐに水に飛び込んだりして楽しそうだ。自分が遠くからソフィの挑戦を見ているのが本当に楽しい。

    書き手

    sophy

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    イタリア・ベルガモ/46歳

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