旅支度
特急サンライズ出雲のチケットが予約できた‼︎ 今回の旅で最後のピースがこれ。 往路ワクワクしながら寝台列車...

山陰編
サンイン
2026年6月3日

11:00 一畑バス出雲大社行き乗車
天気は雨が降ったりやんだりで肌寒い。
駅中の土産もの屋を視察していたらバス待ちの行列が発生していた。
慌てて最後尾へ並ぶ。
JR出雲市駅から大社までは30分ほど。
バスに座ったら眠気より空腹感が押し寄せる。
お参り前に是が非とも昼食を取ることにした。空腹はケンカの元だし。
やっぱり出雲蕎麦でしょ!
バスからの車窓が単一になり始めたのもあり、Google Mapsで調べる。
名物なだけにたくさんのお店がある。どこがいいんだろう?
大社参拝の前に1.3㎞歩いたところにある稲佐の浜へ行くつもりなので、その道中にシンプルなメニューと店構えの気になる店を見つけた。
もちろんそこそこの人数の評価も高め。何よりも開店時間直後なのがよかった。
正門前でバスを降り、神迎道に並行した脇道に入ると食事処や宿、カフェが点在していてそれぞれが賑わう古きよき住宅街。

11:50 千鳥そば
3人組、おひとり様と2組が待っていたが、私たちの後に団体さんがくるようで予約席になっていた。
民芸品がさり気なく飾られ、Jazzがかかってる素敵なお店。

割子そば3段と特注割子そば3段を注文。
特注には薬味の他、とろろや生卵、鰹節が載っているそうで、私は生卵が×なので抜いてもらう。あーぼうはそもそも蕎麦はあまり好きではない。ネギも×なので薬味を分けて出してもらった。こういうカスタマイズ注文が躊躇なく出来るようになったのも経験値が増したからこそ。苦手を避けることで味の思い出は格段に良くなる。注文の量も大事。キャパを越えてしまうと「美味しい」が「苦しい」で終わってしまう。空腹時こそ腹八分目で注文すべし。



出雲蕎麦の食べ方はつゆを上の段から下の段へ使い回して食べるそう。
不思議な食べ方だなあ。
日本三大蕎麦の一つ、だと分かると残りの一つ(戸隠蕎麦)も食べにいかねば!と言うあーぼう。
「わんこそば、次は100杯いける!」
そんな話をしていると蕎麦が運ばれて瞬時に2人して「…全然足りない」と思った。
あーぼうは美味しいと黙々と食べる。ひたすらmyワールドに入り食べる。
早食いを指摘されているが、黙々といつもよりじっくりと食べていた。
追加で一段づつ注文できるらしいがもっと食べたいと言う。
「すみません、先程のと同じ薬味別の割子そば3段をもう1人前お願いします」
と、追加注文した。
あーぼうはもはや蕎麦好きではないか。
「私の蕎麦(の最適解)は5段でした。」
と結論が出たらしく、私が1段頂きました。私(の最適解)は4段でした。
美味しいものが適量の注文ができたことでさらに満足度が増す。
つゆが甘めで蕎麦の味が濃くて蕎麦湯で頂くのも美味しい。(だけど3段目でつゆは殆どなくなる)
普段は頑として食わず嫌いで口にしない初めてのものや嫌いなものも、旅に出るとトライするあーぼう。
「ネギがおいしい意味がわかったよ。この赤いやつ(もみじおろし)も辛くて美味しい!」
今回も新発見ですね。素晴らしい。
食べ終わるころには雨が上がっていた。少し蒸すのは歩いているからか。

12:45 稲佐の浜
海に辿り着くと写真で見た弁天島が見つからない。
おや?場所を間違えたのか??
「あそこにあるよ!背景と同化してるんだよ」
と言われたけど、私にはよく分からない。
砂浜に降りたら分かった。


稲佐の浜は潮が引き始めていて島になり始めていた。
すぐに裸足になり、荷物を置いてお参りよりも先に海に足を入れてしまった。まだまだ海は冷たかった。


神有月に八百万の神々が降り立つ稲佐の浜の砂と大社の奥にある素鵞社(そがのやしろ)の御砂を交換させて頂くべく砂を採取し、浜から起伏ある神迎道を歩いて大社へ。
途中「出雲の阿国の墓」の前あたりでようやく夕飯を予約したお店に電話がつながった。
初日の夕飯は早い時間帯にしといたほうがいいよなあ、と17時に宿の近くのお店に予約しておいたのだが、一畑電車が1時間に1本しかなく、このままだとどうしても大社参拝が1時間くらいしかとれない。バチ当たりな猛ダッシュ参拝でも間に合わいそうにないと気がつき昼からちょいちょい電話をしていた。
予約を30分遅くしてもらう。これで参拝にも時間を掛けられるし、電車もちょうどいい時間に乗れる。ひと安心。
13:25 出雲大社正門
ここに来たらふわっと記憶が蘇る。
臨月目前のころ、出産前にと大阪からドライブ旅行でお参りしたのだが記憶が薄いもので…。
あの時このお腹の中で大暴れだったどんちゃん(胎児名:どんこ)と遂にお礼参りが実現。なんとなく感慨深い気になった。

浄の池のあやめが美しかった。
思えば今まで梅雨入り前のこの季節に旅に出たことはなかったかも。
咲いている花でこんなに雰囲気が変わるものなんだと知る。
濃い紫と濃い緑、いい組み合わせ。

地面を箒で履いて黙々とU字のザル(箕:み)を振り振り何かを選り分けている
シルバー隊がいた。
「何を分けてるんですか?」と訊ねてみたら、花粉が終わった赤いマツの芽?と小石を分けているとのこと。この広い広い参道を3人で…
本殿に向かう足元の箒の跡をみるとグッとくる。


本殿で二礼四拍手一礼のお参りしおみくじを引く。
吉凶は書いてないけど、内容からするにあーぼうは⚪︎、私は×寄りの△である。
私は杉の木に結んで帰る。災いよ過ぎ去れ。

そして実質8冊目の御朱印帳を頂く。
かっこいい。

本殿奥の素鵞社(そがのやしろ)をお参りし、ぐるり半周。御砂を交換させて頂く。
裏の御神木からもパワーを頂いた。とても神秘的な苔むす古木は力がありそう。
この旅がケガなく事故なくケンカなく進みそうな気しかしない。
間違えて拝殿のしめ縄に盛り上がっていたあーぼうは正解の大しめ縄が拝めて嬉しそう。たくさん写真を撮っていた。出雲大社と言えばこのしめ縄よね。実はモダンなお社。




一通りお参りしたら、物凄くくたびれてしまった。座ったらもう立ち上がれない…どこかでお茶でも、と思ったが電車の時間もあるのでテイクアウトして駅で待とうとなる。気がつけばもう放課後の時間帯ではないか。

美味しいアイスコーヒーとアイスほうじ茶をそれぞれ入手し、教会のようなモダンな駅に着くと既に改札待ちの列ができていた。
出発10分前に改札が始まるらしい。
券売機でスマホタッチ決済の切符を昔ながらにパンチで山型カット。
あーぼうはこのパンチ改札は初めてらしい。昭和体験。


15:20 一畑電車・出雲大社駅発

途中乗り換えなしの各停松江しんじ湖温泉行に乗車。
2両編成の列車はラッピング広告の車両で少し興醒めだったが、車内はシンプル。何故か唯一の2人掛け最前列シートに座り運転士さん目線を楽しむ。
運転席のイメージどうりかなり揺れるし走行音も大きい。

パノラマシートがあり、全ての宍道湖とは反対の方を向いていたが割と争奪戦だった。私の方向感覚が逆なのか?松江に向かうなら宍道湖側を向きたいけどなぜ?きっと何かあるんだろう…。
松江までの1時間、のんびり車窓観光。リクライニングしそうでしない不思議な特別席。
ほぼ観光客だったから、もしかしたらこの列車は観光列車なのかもしれない。
始発、終点と乗り換え駅以外はほぼ無人駅。
どの駅も併設されている駐輪場には自転車がいっぱい停まっていた。
江ノ電や嵐電よりさらにローカル感な高いのは水田の間を走り抜けるからなのかも。
すぐそばのドアから乗車してくる人は地元の人たちだった。 ICカードは使えないので整理券を取って運転士に支払いをする式。


そろそろ宍道湖が見えてくるころかな、とGoogle mapsを見ていると
「一畑口より先頭が変わります」
と車内アナウンスが入った。
そうか!スイッチバックするのか‼︎
だから反対向きだったのか‼︎!
私たちは完全に後ろ向き走行になってしまう。パノラマシートはちらほら空いている。
寝ているあーぼうを叩き起こし席を移動した。
あーぼうはめちゃくちゃ不機嫌だったが、宍道湖が見えてきたら「起こしてくれてよかったよ!」と感謝してくれた。




ただ湖沿いを走るだけなのに、とても美しい車窓だった。
日本で7番目に大きな宍道湖、絶妙なこの7番目というのがいい。
サンライズからの車窓もそうだったが、山並みが昔話みたいに丸々していて低い。
関東・東北のような険しさがないのも新鮮。
松江に近づいて来るとマンションやビルが増え始める。松江は都市だ。
ウトウトもできたし景色も楽しめたし、大満喫の「ばたでん」でありました。
駅名に「しんじ湖温泉」とついているだけに、宍道湖沿いに温泉旅館も多く駅に足湯もあった。車内の冷房が脚にはきつかったのでかなり熱々だったけど気持ちよかった。出た後脚が真っ赤だったからかなり熱々なのかも。

さて バックパックを迎えに行くか、と窓口に行ったらあーぼうが
「あ。あそこにあるよ!」と指差すほうを見たら、駅員の事務机の脇にどかっと置かれていた。
まるで忘れ物みたいに。
やはりこの駅にも計り、というより年季の入った昭和スタイルの懐かしの体重計が置いてあった。
これまた古き良きな駅名と日時がスタンプされた引き換え券を渡しバックパックを受け取る。

当日に限り希望する有人駅まで移送してくれるこのサービスは本当にありがたかった。
だけど、どうやって運んできたのかしら?電車にはそんなスペースは見当たらなかった。
バス?それとも車?
ここから20分歩いて宿にチェックインし、荷物を下ろしたらすぐに夕飯処に行かねば。
終始時間に追われていたけど、動きまわった割にはゆったり過ごせた。
既に出雲蕎麦は消化され、夕飯への準備万全な胃袋。
<続く>

神奈川県横浜市/50歳