セルリアン・ブルース
それは床。 水で落ちるクレヨンってのは便利だ。そういえば銀座にある月光壮にはじめて行ったとき、ちょうど窓ガラスに自由にか...
浮記
2025年8月25日
月曜日がすき。どんなに先週とか週末がだめだめでも、なんてことない顔して新しい自分としてリスタートできる気がするから。なんなら1日がすき。1月1日はもっといい。実家では下着やら歯ブラシやらは12月31日にまるっと捨てて、1月1日から家族全員で新しいものを揃えていたけれど、これはあるある・・・?同じように、毎年1月1日に新しい日記帳を買うのがすきだった。大学生くらいからは4月1日スタートのやつ。初日はとんでもなくきれいな字で。それがだんだん殴り書きとなり、夏頃から空欄が目立ち、秋には音沙汰なし。12月頃にしれっと総括なんかしちゃって、また来年なんてことない顔して新しい日記帳を買う、の繰り返し。
そんなのはまだ良い方で、ここ数年はSNSの力をかりすぎてしまってアナログ日記帳を買わなくなってしまった。代わりにミドリのA5無罫ノートが自分には合うと知る。書ける日にだけ、絵を交えて長文つらつらスタイル。(まあそれも年もよっては1/3空白なのだが)
子どもが生まれた2024年には「My Baby Book:Birth to 12 Years」というやつを買った。12歳までといっても0歳のページが半数を占めているので、そこに写真や絵をまじえながら子どものことをなるべく事細かに書いた。すべて忘れてしまいそうで、すべて覚えていたかった。
そして2025年、子どもが1歳のいま、なあ~んて忙しい日々よ!リスタートの月曜なんか、ありゃあしない!子どもは先週末から風邪をひき、今日も今日とてママママママママ(たまにでんしゃ)と鼻水をこすりつけながらまとわりつく。「からだつらいから余計ママよね~ん」と共感しつつ、普通にかんなりきつい。薬をきらしてしまったので小児科に行くが、熱をだしたのが何日で今日は何日の何曜日なのかもスマホを見ないとわからない。感覚的にはずいぶん長いこと永遠にママと呼ばれ続けている気がする。
「My Baby Book:Birth to 12 Years」には「寝がえりをうった日」とか「はじめの一歩を踏み出した日」といった『はじめて「できた!」記念日』のページがあり、わたしはそこのフリー欄に「はじめて絵本をびりびりした日」「はじめてラッパが吹けた日」なんかも書き足すくらいノリノリで記録していた。いまは『はじめて「できた!」』が1日2個も3個もあり、進化が止まらない。嬉しいはずが、ひとつひとつ感慨にふける余裕はまったくない。
しかし、自分に足りないのは余裕なんだろーか?『はじめて「できた!」』じゃなくても、子どもと大笑いしたこと、ひとつでもいいから本当は毎日したためたい。バタっと倒れて寝るのではなくバタっ!とベッドに行きついても目を閉じる前に「今日も・・・ムフフ」で終われたらなんて最高な日々なんだろう。それを記録する場所がほしい。誰かに発表したいわけじゃないけれど、自分だけのアナログ日記でもなく、SNSでもなく、どこか憩いの場所で・・・・とりあえず8月1日からGoogleドキュメントで日記のような日誌のようなメモを残していた。
そんなとき、ほんとうに偶然にであったのがここ三十年商店。もうこの出会いだけで、今年の夏は最高と言いたい。9/1から始めることも出来たけれど、なんとなく夏に始めたくて(わたしの中で夏は8月31日で必ずおわる)月曜日の今日「浮記」としてプレオープンです。商店名についてはとりあえず、ミドリ無罫ノートに書いていた2022年8月の日記を、新鮮な気持ちで写してみることにします。(これだから記録って良い!)
「気づいたらで良いから、岸辺にたどりつきたい。そこでの交流を胸に、また漂いたい。次にたどりついた岸辺でわたしも何か良い落としものができたらうれしいし、そこで拾ったものを胸につけて、たまに勢いよく泳ぎたい」
これから30年、どうぞよろしくお願いします。
埼玉県さいたま市/36歳