たかが、されど、
夕方に打合せを入れる場合には息子を保育園に迎えに行く時間とその打合せに必要となりそうな時間から逆算して開始時間を打診する...
P.S.
ピーエス
2024年9月2日
そもそも人見知りだし、初めての場所にはなかなか慣れないし、恥ずかしがり屋というか自意識過剰というか、保育園の発表会などでも泣いて脱走したり、ステージ上で仏頂面で直立不動だったり。そんなボーイが数ヶ月前からダンススタジオに通っている。発表会あるので出ませんか、と誘われてチャレンジしてみることに。
そして迎えた発表会の日。リハーサル待機の通路で大号泣。一緒にステージに上がる他のメンバーはしゃんとしているが、うちのボーイだけが大号泣。これまでの保育園の発表会の記憶が蘇る。コーチに手を引かれて舞台袖に入って行くのを見届けて、ロビーのモニター前で待機。しばらくするとうちのボーイを含む17人の子供達がステージに。その数秒後、私の脳内の不安が像を伴ってモニターの中にある。直立不動のボーイ。
リハーサルから戻ってきても情緒の安定しないボーイ。たまたま偶然ではあるが、このスタジオには同じ保育園の仲良しが2人通っていて、その2人も一緒に発表会に参加。大きいステージ楽しかったー!などとこちらは余裕である。本番までの時間、ロビーでわちゃわちゃ戯れる。開場し、座席を確保し、最初の演目を鑑賞したらすぐに本番のために舞台袖へ。
リハ前の通路ではコーチの点呼にすらお返事できずに泣きじゃくっていたが、今度は「はーい!」と元気に手を上げて返事している。これは期待できる…か?一緒に見送りに来ていたママさんたちともいったん安堵して席へ戻る。
そして始まる。
出てきた…!よし、ちゃんと位置に立てたぞ…お?踊ってる!?踊ってるよかーちゃん!
躍動感はいまいちながらもちゃんと出来てる!少なくとも家で練習していたくらいには出来てる!隣に座る妻と喜びを分かち合いつつ、溢れる涙を堪えるのに必死。こんなにこみ上げてきたことあったっけ?というレベルの突き上げ。
あっという間に演目は終わり、舞台袖の通路へ迎えに行く。ボーイが見えてつい小走りに。彼も走ってきて強めのハグ。いや1ヶ月ぶりに会ったとかでもなかろうに、と誰かのツッコミが聞こえてきそうだがそんなことはお構いなしにわしゃわしゃと頭をなでながら「よくがんばった!」と何度言ったか。ちょっと落ち着いて「どう?大きなステージで爆音で踊るの楽しかった?」と聞いたら「楽しかったー!」だって。親の心配も何のその。ちゃんと彼はマインドセットして1つ壁を乗り越えたのだ。その瞬間に立ち会えただけで、こんなに幸せなことはない。
思えば私も小4から9年間バレーボールをやらせてもらっていたが「その瞬間」は度々訪れる。そのたびに少しだけ以前より自分を誇らしく感じることができるようになる。彼にもこれからたくさんの「その瞬間」があるだろう。1つでも多く立ち会いたい。