夏休み
この日記、普段はだいたい通勤電車の中で書いている。 そして仕事については、具体的に書きにくいため、日常生活の仕事以外の部...
風早草子
カザハヤソウシ
2024年12月13日
山形土産の日本酒を美味しく飲んだ翌朝。ついにこの日が来てしまった。歯医者の予約は10時半。もはや覚悟を決めて行くしかない。
下の親不知が横向きに生えていることは、自分でも見れば分かるし、必ず虫歯になるから早めに抜いた方がいい、と随分前から歯科医に指摘されてきた。ただ、子どもの頃、虫歯が多くて歯医者通いで嫌な思いをしたこともあり、大人になってからは結構日々丁寧に歯のケアをしてきた。定期的に歯石の除去に行ったり、普段からデンタルフロスや歯間ブラシも使ったり。そのためか、抜き差しならないような歯痛に見舞われることもなかった。4年前に左は親不知上下ともに抜いたものの、右はまだ残っていた。
しかし今年5月、親不知の横の歯の詰め物が外れて、親不知との間に大穴が空いたような状況になってしまった。ただ6月の激務直前で、痛みとかが出ていたわけでもなかったので、歯医者に行くのを躊躇った。終了後、放心しているうちにまた、次の激務の気配が濃厚になり、また歯医者を先送りにしてしまった。結果、横向きに生えていた下の親不知が、大穴が空いたスペースにさらに伸びて来て隣の歯を圧迫して、悪くしてしまったらしい。
診断の結果、この歯も残すことは難しい、ということで、親不知上下と合わせて3本を一度に抜くことになった。やはり体のメンテは先送りにしてはいけないな。まだまだ修行が足りない。でも世界中に歯医者が嫌いじゃない人間はいないと思う。子どもと違って「歯医者に行きなさい!」と叱ってくれる親もいないので、自分の意思で歯医者に行かなければならないわけで、このハードルが高い。
三軒茶屋の歯医者に着いてしまった。こうなったらもう、まな板の上の鯉だ。覚悟を決めて医師に従うだけ。まずCTを撮って周囲の歯との関係を詳しく調べる。問題がないことが確認できていよいよ抜歯。幸い、麻酔のおかげで、歯を抜くという作業、実は痛みは全く感じない。決して気持ちがいいものではないが、口の中に器具を入れて医師が色々力を入れて作業しても、抜けた瞬間がいつなのかも分からない。そのあとは傷口の縫合。これも、唇などに触れる糸の感触は分かるが、縫われていることは全く感知できない。
抜歯処置は30分ほどで無事終了。抜いた歯は医師に見せられた。記録魔なので、何かと写真に撮る性分だが、血まみれの自分の歯は写す気が起きず、そのまま処分をお願いした。
麻酔が切れると、痛みが出てくるのでしばらくはロキソニンに頼るしかない。職場に行くが、当然仕事やる気はセロである。更新された複合機のドライバーの設定とか、出張経費の精算、聞くだけの会議の参加くらいにしておく。やはり出張の後にしておいて正解だった。
昼食はやわらかいもの。やる気も出ないので早々に帰ろう。明日も歯医者に行き、消毒を受けなければならない。そして縫合したので、抜糸もどこかのタイミングで必要。ああめんどくさい。
でも体の丈夫さが売り物である私の、最大の不安要素だった親不知問題がこれで片付いたのは良しとしたい。
最後に追加。見て気持ちがいいものではないし、乗せないつもりだったが、自戒を込めて。今回抜いた3本の歯。
こりゃあかんだろう、というのは見たら分かると思う。思い切り横向きに生えてしまっている下の親不知。どんなに丁寧に歯のケアをしても磨き切れるはずなく、いつか必ず虫歯になることは明白。何十年も前から歯科医に警告されて来たんだけど、行かなかったんですよね。もっと早く抜いていれば、隣の歯まで巻き添えにしなかった可能性は高いと思う。当然後悔してます。
親不知が全て抜かなければならないものではないと思うが、歯科医から抜歯を勧められるヤバいものは、ためらわず抜くことを勧めます。抜歯手術は、緊張するし怖いけど、実は痛くないし。普通に削ったり、神経の根をほじくるような通常治療の方がむしろ痛いし、しんどいと思います。負担額は3本抜いて支払い10760円でした。参考までに。
神奈川県葉山町/57歳