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    浮記

    浮記

    日に日に子どもの基礎体力があがっていく。園のしおりには“保育園から帰ったらなるべく自宅でゆっくりしましょう”とあるが、ありあまる体力をわたしも家も受け止めきれないので外にでるほかない。もう立派な小鉄になりつつあるので今日もお迎え後に電車をみにいった。いまだに我が子がThe男児ルートを通っていることに驚きを隠せないが、その心理をしらべると「強くて」「すごくて」「大きいもの」への憧れだというから笑ってしまう。この笑いはもちろん軽蔑とかではなくて面白い、むしろ格好良いの類の笑い。

    そもそもわたしは「憧れ」という言葉が好きだ。漢字も好きだし音も好き。ひらがなで「あこがれ」もなんだか伸びやかできれいだと思う。さらに語源を調べると「あくがる」という“心が体を離れる状態”から転じて今の“心を奪われる”という意味になったようだ。

    電車を見ている時の子どもの表情ったらまさに憧れの物体を目の当たりにして心を奪われている。Wow〜と口をとがらせて感嘆したりオホホホ、ウヒョヒョみたいな他では無いかんじで笑ったり。単純にひとが興奮している姿(それも純度100%で)をみるのは楽しい。余計な感情に支配されがちな大人からしたら“心が体を離れる”状態こそ憧れの対象だったりするし。しかし自分もその人の横であらためて電車と対峙すると確かに「強くて」「すごくて」「大きい」鉄のカタマリが目の前を通り過ぎる光景に純度60%くらいで興奮するようになった。この-40%は何かというとおそらく子どもが急に飛び出たりして危ない目にあわないかといった環境への配慮がメインなのでほぼ100%と言っても過言ではないはず。だってその瞬間は疲労感とかは吹っ飛ぶのだから。

    今日は送迎どちらも夫が担当。んならとことん楽しちゃおうと夕飯はサイゼへ。若鶏のディアボラ風のソースや皮を取り除いて(大人がいただく)肉をカットしてごはんを添えたらハイ完成!ポテトもついてるよ、キッズメニューなくてもありがたい。

    電車を見てご満悦だったのか今までで一番スムーズな外食。なにより食べられるものが増えてたいして準備しなくても外でサクッと食べられるようになったという幸せ。(だって大人は今日適当でいいやとか要らないわってできても子はそうはいかない。のがつらいもんねー)。いつのまにか卒乳し、いつのまにか離乳食が終わっている。感慨に浸るひまなく一難去ってはまた一難だけど、さいきんやっと“可愛い&成長がうれしい”が“大変すぎる!”をちょっとだけ上回っている。ほーんの少しだけど。(いちおう誤解のないように言うと、もちろん産まれた日からその前から毎日kawaiiが大前提よ)

    冬はまーたどうせ色んな感染症にかかるのだろうから短い秋をめいいっぱい堪能したいなあ。

    書き手

    migiwa

    migiwa

    埼玉県さいたま市/36歳

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