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    かきぬまめがね@東京

    かきぬまめがね@東京
    カキヌマメガネアットトーキョー

    誕生日パーティーと緊急受診、家族。

    長男はこの週末がくるのを待ち焦がれていた。バースデーウィークの週末なのだ。2月2日は長男が生まれた日。

    何歳になるの、と知っているのに何回も本人に訊いて「8さいだよ!」と言われるたびに、何回も何回も新鮮に驚くのだった。だって、長男が8さい!??信じられないな!つまりは私も母になって8年生。いよいよ信じられないな!!!長男の年齢がどんどん未知の数字を切り拓いていく。

    今日の夜は家族揃って長男のバースデーパーティー。息子たちのバースデーケーキはいつもマッターホーンのザッハトルテ的なチョコケーキと決まっており(これが可愛くて美味しいんだなあ)予約完了済。さて夕飯のメニューは何がいいの?と主役に尋ねると、まさかの「冷やし中華」とのリクエストが入る。冷やし中華が冬のパーティーメニューとして成り立つのか甚だ疑問だったけれど、パパがタレを自作し、せっせと具材を準備してくれた。えらい。時々子ども達の要望を叶えてあげようとする夫の優しさに感心することがある。

    しかし

    いざパーティー!と意気込んでいた矢先に、弟が怠いと言い出す。でも熱も微熱で元気そうではある。一緒に食卓について、夕飯を食べ始めた矢先…まさかの熱性痙攣を起こした。正直何度も起こしているので、悲しいかなこちらの対処も慣れたもんであるが、何度対面してもその恐怖感は大きい。いつも寝ている時に起こすのでそのまま寝入ることが多いのだが、今日は起きている状態から痙攣が始まったせいか、その後呂律が回らない状態で変なことを話したりする。左右対称の痙攣が正常とされるが、今回片側だけ痙攣する変型のようにも見える(その場合より受診の必要性が上がる)

    救急病院に電話で受診すべきか指示を仰ぎ一度診て頂くことになり、ぐったりする次男を抱えてタクシーで慌てて向かう。19キロになる次男を抱えてタクシーの席に着いた時、こんなに重くなったんだなと妙に冷静になる瞬間があった。初めて痙攣を起こした時は抱っこ紐の中にちょこんと収まって移動していたというのに。

    結果として問題のある症状ではなく、痙攣の形も通常のもので(動画で見せるのが一番良いので、痙攣が起きたらためらわずムービーを撮る。それをお医者さんに見てもらう)熱性の痙攣でおそらく間違いないでしょうとの診断だった。とてもやさしい先生で「でも今日来て診せてもらえてよかったですよ」と声をかけてくれた。切れ目なく次々に患者が訪れるような状況の中であるにも関わらず、その声をかけてくれることにどれだけ救われるか。

    帰宅。

    あんなに楽しみにしていたパーティーが中断となって長男にはかわいそうだったなと思う。眠っている次男を横目に3人でケーキだけ食べようかと誘ったが、弟がいないのは寂しいと言われる。喧嘩している時は「もう、弟は家族やめて欲しい」とか暴言吐いているくせに、完全に家族そのものじゃないか。

    ケーキを囲むのは明日に延期、図らずとも誕生日当日じゃない。大丈夫、ケーキはかわいい包装紙がかかった箱の中で明日までぐっすり、冷蔵庫で眠っておりますよ。

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    書き手

    かきぬまあやの

    かきぬまあやの

    東京都目黒区/37歳

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